目的は頭頸部がんにより化学療法・放射線療法を受ける患者の治療に伴う食事・栄養摂取状態,身体状態,食の認識の変化を明らかにし,患者の治療過程に適った食生活指導を提言することである。放射線療法群13名,化学療法群10名への治療前,治療中,終了時の調査結果,放射線療法群はパサパサしたものが食べにくい,口内痛,口内乾燥が顕著に出現し,エネルギー,たんぱく質,炭水化物等摂取量,Alb値が低下した。化学療法群は倦怠感,食欲低下,下痢が顕著に出現し,エネルギー,脂質摂取量,Alb値が低下した。食の認識は両群活力,嗜好を満たす等が治療中に低下した。自覚症状を軽減するための摂取方法(調理法)の工夫が課題である。
|