研究概要 |
本研究は「高齢がん患者の生活史に注目した看護介入プログラム」を開発することを目的としており、今年度は【生活史に関しては,ライフヒストリーやナラティブ・アプローチ,回想法,自分史など様々なとらえ方より看護ケア方法として取り込まれている.そのため,今回「高齢がん患者の生活史に注目した看護介入プログラム」を開発するにあたって,高齢がん患者のケアの視点として用いるための"高齢がん患者の生活史"に関する概念を検討することが必要であり,概念探求を行う.】予定であった。 まず、「高齢がん患者の生活史」の概念探求を行うにあたり、生活史というキーワードで過去にどのような研究がどの数ほどあるのかを把握した。そこで本学の検索サイトである医中誌を基にして「生活史」というキーワードで、各年代別に研究数を把握し、更に各研究内容を調べた。加えて、研究内容から「生活史」を本研究で用いる意味合いで使用している質的研究を抜き出し、そこから「生活史」という用語が、各質的研究内でどのように用いられているのかを検討した。その結果、「生活史」は多数の意味合いを含む用語であることを発見した。同時に、「生活史」という用語にはライフストーリーやライフヒストリー、ライフレビュー等多数の類似する用語が混在しているため、各用語の整理を図書や先行研究を用いて行う必要性が生じた。 上記の「生活史」の言葉を整理する一方で、「高齢がん患者の生活史」の概念を生成するための手法を検討した。先行研究および図書の文献検討の中で、W&Aの概念分析の手法を用いて行うこととした。W&Aの概念分析の手法に関しては、著者が出している英語版の図書および日本語版の図書とW&Aの手法を用いている先行研究を取り寄せて、読み進めながら、概念分析の実施の仕方を検討した。
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