放射線療法を受ける頭頸部がん患者は、照射部位に口腔が含まれるため、治療に伴う有害事象として口内炎が発症しやすい。そのため、口内炎を早期に発見し対処するためには、患者自身が口腔内の状態を継続的に観察することが重要であると考える。本研究の目的は、放射線療法を受ける頭頸部がん患者の口腔内セルフモニタリングシートを開発することである。その結果、放射線療法を受ける頭頸部がん患者の口内炎の悪化の指標は、口内炎に関する内容だけでなく、口腔内乾燥、味覚障害、疼痛、機能障害に関する内容となった。セルフモニタリングシートは、患者の客観的な気づきと症状の対処につながることが示唆された。
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