• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実施状況報告書

女性SLE患者が抱くボディイメージの認識とその構造化

研究課題

研究課題/領域番号 23792611
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

前田 祥子  和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 助教 (70587823)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2016-03-31
キーワードボディイメージ / SLE / 療養体験
研究実績の概要

本研究は、女性SLE患者にとって療養を困難にさせる原因の一つであるボディイメージについて、質的調査と量的調査のトライアンギュレーションによる概念の構造化と関連要因の検討を行なうことを目的としている。
研究は、(1)文献レビュー (2)概念分析 (3)インタビューガイドの作成・インタビュー調査 (4)内容分析 (5)パイロットスタディ (6)本調査 (7) ボディイメージの構成概念図の作成の7ステップからなっている。
平成23年度から平成24年度にかけて、(1)と(2)の途中までを実施した。SLE患者のボディイメージに関する文献レビューからは、24件の該当文献が得られ、それらは「療養体験」、「HRQOL」、「外見」、「セクシュアリティ」、「療養と支援」、「発達段階」の6カテゴリーに分類された。
平成24年から平成25年にかけて、(2)~(4)の途中まで実施した。文献レビューの結果をふまえて新たに文献を追加し、計41件の文献からSLE患者にとってのボディイメージに関する概念の検討を実施した。概念分析の結果、『先行要件』は「SLE」、「副作用」の2項目、『属性』は「身体の変化」、「セクシュアリティ」、「スティグマ」の3項目、『帰結』は「外見懸念」、「自尊心の低下」、「QOLの低下」、「性的不満足」、「発達への影響」、「生活体験」、「潜在的ニーズ」、「対処行動」、「服薬遵守の低下」、「自立性の欠如」の10項目が分類された概念分析の成果をもとにインタビューガイドを作成し、平成25年7月から12月にかけて計15名の女性SLE患者に対してインタビュー調査を実施した。平成26年は、(1)文献レビューの成果について論文として学術雑誌に成果発表を行った。また、(2)概念分析の成果を論文としてまとめている最中である。そして、インタビュー調査結果を平成25年から引き続き内容分析にて分析中であり、今後(4)以降の調査を順次実施していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

平成23年から平成24年の約2年間、文献レビュー、概念分析の調査と実施に多くの時間を費やした。その理由として、該当文献数の選定に時間を要したこと、文献の質や研究方法から、どの方法論を用いるのが最良かを検討しながら行っていたためである。また、文献レビューの実施中、概念分析を行なうに足る文献の検討も同時に行っていたため、多くの時間を費やす原因になったと考える。また、概念分析を行なう際にも方法論の理解や選択、適用にも時間を要した。また、調査・分析と学術論文の執筆の同時進行が予想以上に多くの時間を費やしていること、妊娠による体調不良により研究時間を予定通り確保できないことなどが理由で、計画より大幅に遅れている。

今後の研究の推進方策

インタビュー調査の結果に対して内容分析を行い、尺度構成を行なう。その後、構成概念の妥当性について検討を行なう。構成概念の妥当性の検証が終わればパイロットスタディの準備と実施にとりかかる。また、概念分析の成果を論文にまとめ学術誌に投稿する。

次年度使用額が生じた理由

研究が大幅に遅れており、内容分析やアンケート調査、論文執筆を進めるための費用が発生する。

次年度使用額の使用計画

内容分析を行うにあたり、資料の購入や論文取り寄せに費用がかかる。投稿論文執筆にあたって、専門家からの助言を得るための出張費に使用する。採択された論文の別刷り費用と、配布のための封筒代、郵送費に使用する。概念分析の成果報告を行うため、学会年会費、英文抄録校正料、学会誌投稿料に使用する。構成概念の妥当性を検証するための有識者会議を開催し、出席者に謝金を支払う。今後のアンケート調査に必要な紙代、切手代など必要枚数購入する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] 全身性エリテマトーデス患者のボディイメージに関する文献レビュー2014

    • 著者名/発表者名
      前田祥子
    • 雑誌名

      日本看護研究学会雑誌

      巻: 37(2) ページ: 91-101

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi