研究課題/領域番号 |
23792613
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研究機関 | 愛媛県立医療技術大学 |
研究代表者 |
梶原 理絵 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 助教 (70514561)
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キーワード | 手掌 / 端座位 / 覚醒度 |
研究概要 |
第二段階である2012年度は、仰臥位から手掌に異なる刺激を与えた端座位へ姿勢変化した際の覚醒度に及ぼす影響を解明した。手掌に与える異なる刺激を与えた端座位というのは、手掌を机に置いている端座位(以下:刺激一定型)と、機械によって弱から強に不規則リズムで変化するオートステップモードを手掌にあてる端座位(以下:刺激変則型)の2種類である。安静仰臥位から刺激一定型への姿勢変化を基準(以下:基準型)とし、安静仰臥位から刺激変則型への姿勢変化(以下:変則型)との比較を行った。測定指標は、脳波機能(β波含有率:13.0~30.0Hz)、自律神経機能(交感神経活動、副交感神経活動、心拍数)、覚醒度に関するVAS(緊張度、頭すっきり度、眠気度、安らぎ度)、心理状態を測定するTDMS(活性度、安定度、快適度、覚醒度)を用いた。被験者は健康な女性20名とし、無作為に10名ずつの2群に分け、ラテン方格法を適用した。 結果、変則型の方が基準型よりβ波含有率(p<0.01)、頭すっきり度(p<0.01)が有意に高く、眠気(p<0.01)は有意に低かった。手掌へ適度な刺激を不規則に与えることで覚醒度が上がり、ただ単に机に手を置いて座るよりも、より効果的な端座位となることが分かった。また、TDMSからはどの項目も有意差がなく、得点的にはどの体位でも平常心を持ち続けていることが分かった。 現在、時間ごとの変化についても解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究計画通り、年度ごとに実験を行うことができている。 来年度、今年度おこなった研究と昨年度おこなった研究を看護系学会にて発表および投稿予定である。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、第三段階の研究として手作業を伴った端座位が覚醒度に及ぼす影響を解明することを目的とする。実験方法は、今までの第一段階目の実験、第二段階目の実験と同様に行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
今後も計画通り、2013年度には第三段階の実験を行う。そのため、実験で用いる物品や文献複写等を研究費として考えている。 また、来年度は今まで行った研究を看護系学会で発表する予定のため旅費としても研究費配分を考えている。
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