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2013 年度 実績報告書

前立腺がん患者の治療に対する意思決定を支援する看護実践モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 23792616
研究機関宮城大学

研究代表者

佐藤 大介  宮城大学, 看護学部, 助教 (20524573)

キーワード前立腺がん / 治療選択 / 意思決定
研究概要

平成25年度は平成24年度に引き続き、データの収集および分析を継続して実施した。今年度の対象者は根治的前立腺摘除術を受けた5名と内分泌療法で治療を受けた5名であった。前年度は重粒子線療法を実施した患者6名と、強度変調放射線治療中である前立腺がん患者5名のデータの収集および分析を行っていたため、分析対象者は全部で21名となった。手術療法を治療選択した患者の背景には、放射線治療や内分泌療法と比べて、イメージとして手術によって腫瘍を取ることで再発のリスクが違い、悪いものを取り出すことで自分自身の安心感があるといった意見やや、主治医から手術を勧められたため、友人が同じ前立腺がんで手術をしていて、2週間ぐらいで退院して元気に過ごしている姿を見たためといった理由から手術を選択していた。内分泌療法を治療選択した対象者は、疾患の進行や既往歴、年齢からも内分泌療法を選択する以外なかった、手術や放射線療法だと排尿障害が出現するため合併症を回避したいためといった要因が治療選択へ影響していた。前立腺がん患者は、確定診断がついて医師から告知を受けた後、【告知後の心理的混乱】に陥りながらも、様々な情報があるがゆえに、治療選択する上では混乱が生じている。そのため【医師からの勧め】によって手術療法を意思決定する場合もあれば、【病気の進行の恐れ】と【治療による合併症の出現のリスク】を考えて、放射線治療や内分泌療法を選択していた。また【男性としての自尊心】や【最新治療による期待と安心感】から保険適用外でも重粒子線治療を選択する要因となっていた。看護師は治療法後の合併症の存在や、がんの転移の問題、治療費など様々な要因が意思決定に影響を与えていることを理解し、患者の揺れ動く心情を理解しながら、患者が自律的に意思決定できるようなサポートを行っていることが重要となる。

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公開日: 2015-05-28  

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