研究課題/領域番号 |
23792634
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
宇野 日菜子 山形大学, 医学部, 助教 (60582567)
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キーワード | 応答性 / NICU |
研究概要 |
本研究はNICU入院児の母親の応答性の発達の特徴を明らかにすることを目的としている。まず平成24年度の始めに調査で得られるデータの適切な評価方法の検討を行い、JNCAFS(日本語版Nursing Child Assessment Feeding Scale)による評価方法を用いることに決定した。参加観察法の信頼性を確保するために、JNCAFS講習会に参加し、平成24年8月27日から29日の期間にライセンスを更新。同様に平成25年3月24日から26日の期間にJNCAFS講習会に参加し評価の信頼性を高めた。 本研究は、山形大学医学部倫理委員会を通過した後、調査フィールドの関係者に協力を依頼し同意を得た上で調査を開始した。正常の母子とNICUの母子の授乳場面の参加観察を授乳早期、退院前日、1か月健診時の3時点においてビデオ撮影もしくはライブコーディングで行った。実際に調査を行い、3時点全ての授乳場面の観察を行うことの難しさを知り、研究フィールドである病院の日々の状況よって、対象者の確保が難しいことを経験することができた。これによって、より多くの対象者を確保するための学びを深めることができた。現時点でのデータ収集数は、正常の母子が9例、NICUの母子が4例である。引き続き調査を行う必要があり、現在もデータの収集を行っている。 また平成24年度は、昨年度明らかにした退院直前のNICU母子の応答性の特徴(本研究の基礎データ)を日本母性衛生学会と日本看護科学学会で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度の目標である正常の母子とNICUの母子の縦断的な授乳場面の参加観察法の調査は達成された。実際に授乳早期、退院前日、1か月健診時という3時点での参加観察法を行い、1か月健診時の外来で観察できる最高人数が2名であることがわかった。それにより、同意を得られたとしても人数を制限しなければならない状況になることを今後に活かしていこうと考えている。また、病院の状況によって、退院が急遽決まってしまうことも多く、データが3時点全てとれない対象者もいた。そのため、毎日できるだけ研究フィールドに通い状況を把握する必要があると学んだ。これらの学んだことを生かし、データの収集に努めていきたいと考える。昨年度に培ったスタッフとの信頼関係の形成に努めたおかげで、調査を周知でき協力が得られている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は、実際に調査を行い学んだことを生かして引き続きデータの収集に努める。 データの収集を終えた後、統計的に分析し、NICU母子の応答性の発達の特徴を明らかにする。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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