妊娠・分娩・産褥における妊産婦の不安状態の推移及び妊娠期の不安状態に関連する要因について自記式質問紙調査を用いて検討した。その結果、妊娠期から産後1ヶ月における妊婦の不安状態は、妊娠期に比較して産後1週間では低下し、産後1ヶ月で再び上昇することが認められた。また、妊娠期の不安状態と有意な関連要因は妊娠期のサポートの有無と産後1ヶ月のEPDS得点であった。 さらに、妊婦の不安が妊婦および胎児・新生児の発達に及ぼす影響について自律神経機能検査の一つである心拍変動解析を用いて検討したところ、心拍変動はいくつかのパターンがあり、変化のパターンは妊娠経過や妊婦の不安状態等と関連する可能性が示唆された。
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