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2012 年度 実施状況報告書

効果的な低身長小児への外来支援:コーピングの防御因子と脆弱因子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 23792646
研究機関鳥取大学

研究代表者

西村 直子  鳥取大学, 医学部, 助教 (30548714)

キーワード低身長 / ストレス / 心理的適応
研究概要

当該年度の目的.低身長児のコーピングと「防御因子」「脆弱因子」の関連性を明らかにする
低身長外来を受診する8~18歳の26名の有効回答が得られた。身長ストレス、学校ストレス、認知評価(身長ストレスに対して)、コーピング、セルフエフィカシー、ソーシャルサポート、自己概念、ストレス反応の8個の変数同士の関連を分析した。有意な相関がみられたのは、認知評価のコントロール性と自己概念、セルフエフィカシーとソーシャルサポート、自己概念、ストレス反応であった。両親の治療に対する思いと小児の心理社会的適応との関連についても検討した。
現在治療中であることに関しての不安の有無での小児の心理的適応の違いはなかったが、治療を終了した後の将来への不安があると保護者が答えた場合、小児の自己概念は低かった。また、父親自身の身長満足度と小児の心理社会的適応に違いはなかったが、母親の身長満足度が低いと小児の認知評価の影響性は高かった。両親は現在不安なことは「薬の副作用」(40%)と回答し、現在の薬の副作用より、「将来的にどのような副作用が出るか」への不安をより感じていた。受診の際に一番説明してほしいのは「今後の治療方針」(45%)や「治療終了後の患者の現在」(12.5%)であった。保護者の96%が情報源を「医師」のみであると回答しており、保護者の不安の有無で小児の自己概念に違いがみられたため、外来受診時に保護者の抱える不安を緩和する関わりが必要であることが示唆された。
低身長児の心理社会的適応には、心理社会指標の中でも「認知評価(コントロール性)
」と「セルフエフィカシー」が関連していることが示唆され、また保護者の不安も影響を与えうる因子だと考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

低身長児のコーピングと「防御因子」「脆弱因子」の関連性の基礎的な情報が得られた。

今後の研究の推進方策

サンプル数がが少ないため、すでにデーターの収集が終了している、低身長を呈する他の疾患の小児の結果と比較することで低身長外来を受診する小児についての「防御因子」「脆弱因子」について検討を行う。

次年度の研究費の使用計画

書籍・文献を用いての検討、学会に発表するための参加費および旅費や発表の際のスライド作成、論文投稿などに費用を使用する。学会での発表および学術誌への投稿において各方面の専門家との意見交換を行い、研究の発展に努める。

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公開日: 2014-07-24  

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