本研究は、各施設の実情に合わせ効果的に実働する外国人妊産婦へのケアシステムの構築に向けた示唆を得ることをめざし、研究と看護実践現場が連動しながら方策を見出すアクションリサーチ法を参考とした方法論をもつ研究であった。A県内で外国人妊産婦が定期的に利用する施設の助産師とともに、外国人妊産婦へのケアの現状と課題、それに向けての対応策の把握に取り組んだ。その結果、個人内で蓄積されていたケア方法に関する知見のチーム内での共有と具体的な支援方策の見出しにつながり、個々の助産師における外国人妊産婦へのケアの関心の高まりや、ケアの質的向上を意識したかかわりを具体的に考えるという行動変容につなげることができた。
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