研究課題/領域番号 |
23792661
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
森木 ゆう子 摂南大学, 看護学部, 講師 (70374163)
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キーワード | 救急患者 / 家族援助 |
研究概要 |
本年度は、昨年に引き続き二次および三次救急医療施設における、看護師の家族援助実践内容、患者家族の特性と看護師の能力の相乗効果、家族援助実践のアウトカムに関連する要因を明らかにするという具体的な目的をもとに研究を実施した。 対象数を確保するために、昨年度にデータ収集を実施した施設以外の新たな三次救急医療施設に研究を依頼し、その施設に勤務する看護師10名から研究の同意を得ることができた。そして、研究の同意の得られた看護師が、担当する患者の家族にはじめて接する場面から患者の診察・処置が一段落つくまでの看護師と患者の家族の言動を観察した。その後、看護師に対して実践している家族援助の内容や家族援助に対する思いなどを中心に半構成的面接を行った。また、同意の得られた患者の家族に対しても患者家族援助に関する半構成的面接を行った。 現在、今回得られた13場面の参加観察と面接のデータと、昨年に得た19場面の参加観察と面接のデータを質的帰納的に分析している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
年度初めから研究対象者数を増やすため、大都市の複数の三次救急医療施設に研究依頼を積極的に行っていた。しかし、救急場面における患者家族を対象としている研究のため施設からの研究同意を得ることが難しく、施設との交渉に長い時間を要してしまった。 しかし、本研究は、看護師が患者家族に対応する場面に研究者が立ち会い、看護師と患者家族の行動や言動の観察と面接を実施するため、患者家族の身体的・精神的負担につながる危険性を最小限にするためにはやむを得ない。
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今後の研究の推進方策 |
上記のように対象数を確保するのに苦慮したため分析に遅れが出ているが、今後、二次および三次救急医療施設における、看護師の家族援助実践内容、患者家族の特性と看護師の能力の相乗効果、家族援助実践のアウトカムに関連する要因を明らかにするための分析を進める。その後、全国の二次および三次救急医療施設に勤務する看護師を対象にアンケート調査を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
主にアンケート調査費として使用する。具体的には、平成23年度以降の研究結果から、患者家族の特性と看護師の能力の相乗効果や家族援助実践のアウトカムに関する質問紙を作成し、全国の二次および三次救急医療施設に勤務する看護師を対象にアンケート調査を行うために使用する。
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