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2013 年度 実施状況報告書

救急患者の家族に対する援助の困難さを克服するための教育プログラムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 23792661
研究機関摂南大学

研究代表者

森木 ゆう子  摂南大学, 看護学部, 講師 (70374163)

キーワード救急患者 / 家族援助
研究概要

本研究は、救急患者の家族に対する看護師の援助実践を分析し、患者家族の特性や看護師の能力、患者家族の特性と看護師の能力の相乗効果を明らかにすることで、救急患者の家族に対する援助の現象や全体像、そして看護師が感じている家族援助の困難さの構造を明らかにすることである。
今年度は、患者家族の特性と看護師の能力の相乗効果や家族援助実践のアウトカムに関する質問紙を作成し、全国の二次および三次救急医療施設に勤務する看護師を対象にアンケート調査を行うことを目標に研究を進めてきた。
まず、平成23年度と24年度に収集した救急看護の32場面の観察によって収集したデータと、それら32場面に登場する家族と看護師それぞれに実施したインタビューによって収集したデータの分析を行った。そして、その結果を元に、患者家族の特性と看護師の能力の相乗効果や家族援助実践のアウトカムに関する質問紙の作成を試みた。次に、作成した質問紙の質問設計が適切になされているのかを調べるためのプレテストを看護職者に行った。また、プレテストで得られた結果は、二次および三次救急医療施設間での特徴や違いがあるのか、援助実践内容は看護師経験年数以外の要因があるのかどうか、援助実践を促進および阻害する要因があるのかどうか、援助実践能力を身につけるためにはどうしたら良いのか、という観点で分析ができるのかをクリティカルケア看護に精通する専門職者に相談しながら検討した。その結果、郵送法によるアンケート調査ではなく、救急外来に出向き聞き取り調査をする方が、様々な重症度・緊急度の患者が入り乱れる救急外来の現状を把握し、看護師が感じている家族援助の困難さの構造を解明できると判断するに至った。現在は、救急外来に出向き聞き取り調査をするための準備を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本研究は救急場面における患者家族を対象としている研究のため、研究当初から研究施設の研究同意を得ることが難しく、研究全体の達成遅れが続いている。この遅れは、患者家族の身体的・精神的負担につながる危険性を最小限にするよう配慮した結果であるためやむを得ないと考える。また、今年度はプレテストを行った結果、郵送法によるアンケート調査ではなく、救急外来に出向き聞き取り調査をすることに研究の方法を変更したこともあり、研究当初からの遅れを取り戻すことができていない。

今後の研究の推進方策

様々な重症度・緊急度の患者が入り乱れる救急外来の現状を把握し、看護師が感じている家族援助の困難さの構造を解明できるように救急外来に出向き聞き取り調査を実施する。具体的には以下の通り進める予定である。
1)患者家族の特性と看護師の能力の相乗効果や家族援助実践のアウトカムに関する質問紙(半構造化面接ガイド)を作成する。
2)看護管理者と中堅以上の看護師を対象に対する面接調査
対象:スノーボールサンプリングによって抽出した救急医療施設(約20施設)の看護管理に携わる看護師と中堅以上の看護師。
分析:面接内容を質的帰納的に分析する。

次年度の研究費の使用計画

患者家族の特性と看護師の能力、システムの相互作用を明らかにするためのアンケートを作成し、郵送法による全国的なアンケート調査を行う予定であったが、救急外来に出向き聞き取り調査をする方が、様々な重症度・緊急度の患者が入り乱れる救急外来の現状を把握し、看護師が感じている家族援助の困難さの構造を解明することにつながると考え、アンケート調査の方法を変更することにした。そのため、次年度使用額が生じている。
スノーボールサンプリングによって抽出した救急医療施設(約20施設)の看護管理に携わる看護師と中堅以上の看護師を対象に行う聞き取り調査費(旅費、データ分析、謝金など)として主に使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 救急外来における患者家族の特性・看護師の能力・システムの相互作用

    • 著者名/発表者名
      森木ゆう子、明石惠子
    • 学会等名
      第10回日本クリティカルケア看護学会学術集会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場(愛知県名古屋市)

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公開日: 2015-05-28  

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