本研究の目的は、在宅障害児家族のサービス利用と関連要因を明らかにすることである。一県内の親の会を通じて無記名自記式質問紙調査を実施し、172人の保護者から返送を得た。結果、サービス未利用者は子どもの日常生活動作の自立度が高い、医療・福祉サービスの情報が少ない、子どもの病気・障害の相談場所がない、保護者の精神的健康度が低かった。また23.3%はタイムリーにサービスにアクセスできておらず、24.0%がサービスの使いにくさを感じていた。本結果から、子どもの医療・福祉サービスの情報提供体制整備、相談場所の拡充等、障害児家族がタイムリーにアクセスできるサービス利用システムの構築の必要性が示唆された。
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