研究課題/領域番号 |
23792671
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
植竹 貴子 順天堂大学, 医療看護学部, 助教 (20438617)
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キーワード | 補完代替医療 / 妊娠・分娩・産褥期 |
研究概要 |
本研究目的は、我が国における妊娠・分娩・産褥期に用いられる補完代替療法(以下CAM)の現状を把握し、周産期の女性がより安全に 安心してCAMを利用するための具体的な指針を示すことである。 今年度は、本調査で使用する調査票の作成と、調査票の配布、回収を行った。調査票の作成では、昨年度作成した質問紙素案の質問項目・選択肢の妥当性について、母性・助産領域の研究者3名から助言を受け、質問項目を84項目から47項目に精選した(調査票案1)。また、臨床勤務の助産師4名と補完代替医療の専門家1名から実際に提供している補完・代替医療の種類や妊産褥婦の反応などについて情報収集を行い、調査票を47項目から52項目に修正した(調査票案2)。さらに、調査票案2を用い、妊娠・出産・育児経験のある女性4名に予備調査を実施後、内容修正し、最終的な調査票は52項目となった(本調査票)。本調査票をWeb調査版に修正し、スクリーニング設問5項目、本調査設問48項目からなる調査票が完成した。調査票の項目は①年齢・居住地、②学歴、③就労状況、④妊娠・出産・育児、⑤嗜好、⑥産科歴、⑦母乳育児、⑧産科医療への満足度、⑨CAMの経験、⑩妊娠中のCAM、⑪分娩時のCAM、⑫産後のCAM、⑬CAM使用のきっかけ・理由、⑭CAMの安全性、⑮CAMの費用、⑯QOL(SF-8)から成る。 完成した調査票はWeb調査会社を通して事前登録内容から対象条件に合致した7858人に配信され、1872人から回収された。有効回答が得られた1805人を2011年度の地区別出生数( 北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、九州・沖縄の8地区)に割り付けし、ランダムサンプリングにより、1500サンプルを抽出した。 次年度は、回収したデータの分析、啓蒙・普及活動を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
24年度、育児休暇取得後に復職したがこどもの体調不良や保育時間の制限のため残業できず研究時間の確保が困難であったため、今年度計画していたデータ分析、啓蒙・普及活動まで至らなかった。 期間延長申請が承認されたため、今年度計画していたデータ分析、啓蒙・普及活動は、次年度行う。
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今後の研究の推進方策 |
計画立案時は、郵送法にて調査票の配布・回収を行う予定であったが、Web調査法に計画修正し、実施に至った。今後は、得られたデータの分析を行う。データ解析は統計ソフトSPSSを用い、基礎統計・因子分析などを行う。啓蒙・普及活動では、調査結果に基づき、専門家、研究者などの意見を聴取し、妊娠・分娩・産褥期の女性が安心し、安全にCAMを使用できるように具体策を検討する。また、本研究結果より得られた知見を関連学会等に発表することを考えている。
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次年度の研究費の使用計画 |
24年度に調査票を完成させ、25年度に調査票の配布・回収、データ解析、啓蒙・普及活動を行う予定であった。24年度、育児休暇取得後に復職したがこどもの体調不良や保育時間の制限のため残業できず研究時間の確保が困難であった。加えて、調査方法を郵送法からWeb調査法に変更したことで、データ解析、啓蒙・普及活動まで至らなかったため、未使用額が生じた。 このため、データ解析、啓蒙・普及活動は次年度行うこととし、未使用額はその費用に充てることとしたい。データ解析は基礎統計・因子分析などを行う。啓蒙・普及活動では、調査結果に基づき、専門家、研究者などの意見を聴取し、妊娠・分娩・産褥期の女性が安心し、安全にCAMを使用できるように具体策を検討する。また、本研究結果より得られた知見を関連学会等に発表することを考えている。
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