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１．子育てを支援する行政施策の側面からの研究 子育て支援に関する行政育成型ボランティア組織である母子保健推進員活動について研究した。Ａ市において実施される乳児全戸家庭訪問事業の母子保健推進員活動とその訪問を受けた母親の満足感について調査し、その結果を国際地域看護研究学会と日韓地域看護学会で公表した。また、母子保健推進員活動を育成し支援する保健師の技術について質的分析によって研究した。２．子育てサロンの参加観察 地域における子育て支援の多様な場と支援（企画）者の組織的背景とそこに集う親子の様子や交流の状況を観察するためにＡ市における子育てサロン2ヵ所で参加観察を行った。また、子育て支援センターや子育てサロン等に対する親の印象について予備的調査として聞き取りを行った。親が地域の子育てサロンを利用するに至った背景には、前段階として保健センターでの母親教室等でのママ友づくりや乳幼児健診での保健師による情報提供が促進要因として挙げられた。さらに子育てサロンまでの距離やアクセス、利用者の社会階層に対する印象など多様な条件が存在することが示唆された。子育てサロンの企画者は地域の児童民生委員や町内会の福祉部会役員などの非専門家からＡ市より委託された財団法人が運営する企画など多様であった。３．「地域」・「コミュニティ」の概念分析 本研究テーマである「地域とつながる力」では、「地域」という言葉の再定義が必要であり、かつ重要であると考えている。そこで本年は母子保健分野における先行研究から「地域」という言葉の使われ方を整理した。また、同義語に「コミュニティ」という言葉があることから本年は社会学におけるコミュニティの概念について文献検討により整理した。
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