研究課題/領域番号 |
23792694
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
田沼 寮子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生研究科, 助教 (70336494)
|
研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
キーワード | 虚弱な高齢者 / 介護予防 / 包括的評価 |
研究概要 |
本研究は、地域で暮らす虚弱な高齢者に対して行われる介護予防プログラムの運動・口腔・栄養の3つの事業と、利用者の心身の変化の関係・介護度の変化を明らかにすることを目的としている。それらをふまえ、介護予防プログラム全体の心身の変化と、介護度や医療費等の変化も含めた包括的な評価の方法を検討し、地域で暮らす虚弱な高齢者への介護予防ケアの全体像を改善する方向性を検討することとした。 平成23年度は、虚弱な高齢者への介護予防プログラムの運動・口腔・栄養の3つの事業と利用者の心身の変化や意欲、介護度や医療費等との関係を明らかにするための、本研究の概念枠組みの構築と、質問紙を用いた予備調査、スタッフへの聞き取り調査を用いた介入プログラムの内容の調整等を行う事を目的に研究を実施した。介護予防・虚弱高齢者・介入プログラム等のキーワードを元に関連文献の検討と概念枠組みの構築を実施した。また、国内外の先行研究を参考に、本研究の概念枠組みの構築と、質問内容の整理を行った。海外の先行研究においては文献検索だけでなく、訪日したフィンランドの研究者と、フィンランドにおける介護予防活動の概念からシステム、活動内容の実際にいたる討議を行った。これにより介護予防の概念について、日本国内だけでなく、国際的な面からの理解も深めることができた。 調査内容及び介入方法の検討については、調査対象の各施設等の意見や要望を収集することに努めた。東京都八丈町のスタッフへ、現在実施しているプログラムの改善点や、実施上の疑問点、要望等を聞き取り、調査用紙への質問項目の反映や、介入内容・方法の情報の整理を行った。これにより、次年度以降からの調査に使用する調査用紙の推敲を行うことができた。また、フィールドの開拓にも努め、東京都八丈町・山形県内における高齢者施設での介護予防プログラムの現状の確認や調査に向けての打ち合わせ等を実施した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究調査のためのフィールド開拓に手間取った。また、平成24年度に予定していた調査が研究者の体調により一時延期となった。それに伴い、平成23年度内に申請予定だった倫理審査委員会への計画書の提出や、調査協力予定の機関との協議等も一時見合わせや延期となったため。
|
今後の研究の推進方策 |
平成24年度は産前・産後休暇および育児休業の取得が必要となったため、研究の推進が十分に行えない。調査協力機関等との協議も含め、研究調査は1年予定を延期し、平成25年度・26年度に実施予定に変更する。平成25年度初めに倫理審査を受け、調査を開始し、平成26年度に結果をまとめる予定である。
|
次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度は研究費の使用計画はなしとする。平成25年度・26年度に繰り越して使用予定である。
|