研究課題/領域番号 |
23792694
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
田沼 寮子 東京医科歯科大学, 医学部, 非常勤講師 (70336494)
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キーワード | 虚弱な高齢者 / 介護予防 / 包括的な評価 |
研究概要 |
平成25年度は、これまでの調査協力機関の担当者の退職や異動等により、予定していた調査が実施不可能となった。そのため、新たな調査協力機関の開拓を実施した。 また、新たな調査協力機関のスタッフに対して、調査に必要な知識や技術、評価尺度等の教育を実施した。そのために各専門職者の協力も仰ぎ、最新の知見が盛り込めるように努力した。協力機関のスタッフの意見も聴取し、高齢者ケアに関する力量を可能な限りそろえるようにし、介入研究調査の実施時に影響を与える要因ができるだけ少なくなるよう尽力した。新たに協力を依頼した機関の担当者と、研究・調査に関しての連絡調整を主に実施した。 介入プログラム及び調査用紙等については検討を重ね、公衆衛生の専門家やリハビリテーション専門医、歯科医師、地域保健看護学の専門家等の各専門職者からの意見や最新の情報、知見を盛り込むようにした。また、海外の研究者とも討議を重ね、虚弱な高齢者に対する介入プログラムが国際的にも応用できるように工夫を取り入れた。高齢者ケアの先進国である北欧で実施されている介護予防のためのケアについて、実践的な面から文化的な面に至るまで日本で現在実施されているプログラム等と比較しながら討議した。これにより、共通する点および参考にする点、日本の高齢者にはなじみにくい点等が明確になり、計画していた従来のプログラムにさらなるブラッシュアップを加えることができた。さらに高齢者の認知機能や社会性の向上に関する介入方法について予備調査を実施し、検討を重ねた。より虚弱な高齢者の介護予防プログラムに導入しやすく、継続しやすい効果的なプログラム内容の開発に近づくことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
平成25年度は、調査を再開する予定であったが、休業中に予定していた調査協力機関の担当者の退職や異動等により、実施不可能となった。そのため、新たな調査協力機関を開拓する必要があった。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は、6月までに研究調査のための倫理審査を申請する。7~8月には対象者を介入群と待機群の2群に分け、介入群には初回調査(9月)後、対象者およびスタッフに運動・栄養・摂食嚥下ケアの教育・指導(介入プログラム)を実施する。また、3ヵ月後の第2回調査(12月)までの間に、本研究者が毎月1回、対象者とスタッフに対しプログラム内容の確認と修正を行う。待機群には3ヵ月後の第2回調査後に介入プログラムを開始する。6ヵ月後の第3回調査時(平成27年3月)には、スタッフへのグループインタビューを行う。 また、本研究によって得られたデータを分析し、総合プログラム全体としての心身の変化に対する総合的な評価の方法を検討する。虚弱な高齢者への介護予防ケアにおける留意点や改善点を検討し、研究成果をまとめる。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度は、予定していた調査協力機関の担当者の退職や異動等により、実施不可能となった。そのため、新たな調査協力機関を開拓する必要があった。 新規の調査協力機関の開拓に関し、協力機関のスタッフへの教育等を実施したが、調査開始に至ることができなかったため、データ収集のための旅費・人件費が当初の予定より使用するに至らなかった。 物品費:調査用紙記入のための文具等を中心に購入予定。 旅費:調査地への交通費を主として使用予定。 人件費等:調査にあたっての補助スタッフの雇用およびデータ入力や資料整理等のスタッフの雇用を予定。 その他:調査用紙の印刷および通信費を予定。 平成26年度は、データ収集に関する旅費およびスタッフ雇用のための費用を中心に使用する予定である。
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