本研究では、研究者の提案する運動・口腔・栄養の総合的なプログラムを実施し、在宅高齢者の心身の変化を明らかにし、効果的なプログラム内容と包括的な評価の方法を検討することを目的とした。 対象者は介護保険事業を利用する高齢者で介入群7名、待機群9名だった。本プログラムは各2か月間ずつ実施し、結果を評価した。各項目について、ほぼすべての対象者が現状を維持できた。他者との関係性で介入群と待機群で有意な差がみられた。対象者間の交流の促進や仲間意識の形成が促され、自己評価・他者評価が向上した。総合的なプログラムは、実施内容が高齢者の潜在しているニーズと合致することで、より効果が高められることが示唆された。
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