研究課題/領域番号 |
23792716
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
蒲原 真澄 宮崎大学, 医学部, 助教 (00468026)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 運動器 / 健康づくり / 介護予防 / 地域 |
研究概要 |
地域における継続的な運動器の健康づくりへの基盤とするため、継続的に地域住民の体力や健康状態、生活状況の調査を行い、ロコモの実態や体力、肥満との関連を明らかにし、運動器の健康に着目した新たな健康づくり対策について取り組んだ。 まず、宮崎県内の6つの総合型地域スポーツクラブに所属している地域住民約140名を対象に、健康状態(現在の身体の具合、既往歴など)の把握、ロコモティブシンドローム(以下、ロコモ)のリスク状態、運動器の疾患や痛みの有無、文科省の新体力テストに準じた体力テストなどを行った。これらの結果を個別に評価し、結果説明会を実施した。 その他、一般住民のロコモの状況を把握するため、第1回宮崎県エンジョイスポーツフェスティバルにおいて、ロコモティブシンドロームチェック(以下、ロコチェック)のアンケート調査を行った。また、運動器の健康づくりについての意識を高めていくため、運動器検診(体格、肺活量、柔軟性、バランス、下肢筋力、血圧)を行い、個別に評価し、結果を返却した。アンケートは96名より回答が得られ、運動器検診には28歳~75歳、42名が参加した。 平成21年度からこれまで調査した40歳以上の245名の分析を行った。その結果、対象者の3割がロコモ疑いに該当しており、対象者の2割が肥満に該当していた。また、ロコモ疑い有の人が疑い無の人に比べてBMIが有意に高かった。このことから、運動器の健康づくりのためには、ロコチェックに加え、体重管理つまり肥満を予防していくことも重要であることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画にあった地域住民の運動器の関する健康状態に関する調査は実施することができたが、地域住民の運動器を含めた健康づくりや介護予防に関するニーズ調査を実施することができなかった。また、データ整理ができていないため、結果をまとめることができていない。
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今後の研究の推進方策 |
1)昨年度調査に協力してくださった宮崎県内の総合型地域スポーツクラブの参加者を対象に、継続的なロコチェック、健康状態チェック、体力テストを定期的に実施2)地域住民の運動器を含めた健康づくりに関するニーズ調査上記2つの調査を実施し、ロコモの実態や出現率、その要因を分析し、ロコモ予防のための取組について検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
宮崎県内の6つの総合型地域スポーツクラブの参加者に運動器検診を行う予定である。運動器検診を実施ための打合せのための旅費や学生アルバイトの人件費が必要である。また、総合型地域スポーツクラブの代表者、参加者への研修会を実施するため、会場費や資料代が必要となる。運動器検診の実施にあたり調査票の作成や質問紙調査のデータ処理のためのアルバイトの人件費(謝金)が必要である。 また、地域住民の運動器を含めた健康づくりに関する調査のための調査票の作成や成果をまとめるために参考資料が必要なため、図書の購入代が必要であり、成果を学会で発表していくための旅費が必要である。
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