本研究では、患者から看護師への暴力が発生した後の看護師の体験と、看護管理者が認識する支援という立場による認識の相違から問題点を明らかにし、効果的な支援方法を検討することを目的とした。 患者から暴力を受けた看護師の体験から、暴力を受けた看護師へのかかわりは上司だけでなく、同僚やコメディカル、事務職員の言葉に傷ついた事例が語られた。また、管理者は、暴力発生の把握、暴力を受けたスタッフとの振り返り、上司への報告、スタッフを取り巻く人々の調整等の役割を担っていた。以上から、暴力発生後の二次被害につながる周囲の対応が明らかになり、病院内の全職種が支援体制を整えることが課題と考えられる。
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