研究課題/領域番号 |
23792729
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
尾崎 伊都子 名古屋市立大学, 看護学部, 講師 (00347395)
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キーワード | 保健指導 / ウェブサイト / 生活習慣改善 / 産業保健 |
研究概要 |
本研究の目的は、ウェブサイトによる健康づくり支援ツールを用いて職域で試行的に保健指導プログラムを実践し、参加者のウェブサイト利用状況、生活習慣・健康状態の改善状況、電子掲示板における参加者同士のネットワークが行動変容に与える影響等を分析し、健康づくり支援システムと保健指導実践者の支援のあり方を提示することである。前年度に研究を中断しており、平成25年度は研究再開直後となったため、主にウェブサイトの見直しや研究実施に向けた研究フィールドとの調整を行った。 1.ウェブサイトの再構築および保健指導マニュアルの作成 パソコンやモバイル端末等のIT機器の進化に合わせて、ウェブサイトのシステムを再構築した。また、ウェブサイトを研究者間で実際に使用し、内容の追加や操作方法の修正を行った。さらに、保健指導プログラムの実施に向けて、これまでの研究結果を踏まえて具体的な指導内容や方法について共同研究者と検討を行い、保健指導マニュアルを作成した。 2.対象者の選定および募集 研究フィールドであるA企業と対象者の選定や保健指導の実施方法の調整を行った。その結果、研究対象として、若年期から生活習慣の改善に取り組む重要性、およびIT機器やインターネットの利用に慣れた世代への効果・実用性を検証する必要性の観点から、34歳以下の労働者に対象を絞り、保健指導プログラムを実施することとした。研究対象者の募集方法として、A企業の定期健康診断の時期に合わせて、研究対象者を募集するチラシを34歳以下の労働者約400名に配付した。また同時に、研究協力者であるA企業の保健師が各事業場に対して、保健指導プログラムの説明や参加の勧奨を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究対象者の選定にあたり、研究フィールドであるA企業との調整に時間がかかり、保健指導プログラムの開始時期が遅れているため。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は研究対象者の募集を続けて行い、研究への参加の同意の得られた対象者に対して、作成したウェブサイトを用いた保健指導プログラムを実施し、有効性・実用性を検証していく。 研究を遂行する上での課題として、研究対象者を34歳以下の若い世代としたため、IT機器やインターネットの利用には慣れているが、健康や生活習慣の改善に対する意識が低く、研究対象者が集まりにくいことが考えられる。そのため、健康維持・増進のためのポピュレーションアプローチとBMI25以上の肥満者に対するハイリスクアプローチの両面から保健指導プログラムを設け、健康づくりのための自己管理や交流の場として広く活用できるようにするとともに、特にBMI25以上の肥満者に対しては、定期健康診断後の個別指導の一環として参加を積極的に勧奨する。
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次年度の研究費の使用計画 |
本研究は、産前産後の休暇および育児休業による中断(平成23年11月22日~平成25年3月31日)により、2年間延長しているため。 平成26年度は保健指導プログラムを実施するにあたり、保健指導実施およびデータ分析の補助者への謝金、研究対象者への謝礼、ウェブサイトのレンタルサーバ・管理費用等に研究費を使用する予定である。また、研究成果を発表するための学会参加費・旅費の使用も予定している。
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