【目的】重症心身障害児(以下重障児)の睡眠習慣と夜間睡眠時の自律神経活動の特徴を調べた。 【方法】特別支援学校に通学する大島分類1の重障児17名(平均11.6±3.0歳)およびの健常児15名(平均11.2±3.7歳)を対象とした。Actiwatch2を対象の非利き腕に、帰宅後から翌日の登校前まで3日間装着し、入眠・覚醒時刻、入眠潜時、睡眠時間、夜間覚醒時間を算出した。自律神経活動の測定はActiHR4を用い、対象児の胸部に3日間夜の20時から翌朝8時まで装着し、心拍変動を記録した。Actiwatch2から得られた入眠・覚醒時刻を基に、その間のlow frequency (LF)、high frequency (HF)、LF/HFを算出した。 【結果】睡眠習慣は健常児と重障児で差は見られなかったが、夜間睡眠時のLF/HFは重障児が健常児より有意に高くなっていた。 【結論】重障児では中枢神経系の障害から、夜間睡眠中も交感神経活動が亢進する可能性が示唆された。
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