本研究は、転倒転落を起こしやすい高齢者の対する見守りケアの実際から、安全を守るためのシステムに必要な機能を検討することである。本研究では、歩行に介助が必要なのにもかかわらず一人で歩こうとする高齢者を対象として、夜間臥床時の体動状況を記録した。同時に、夜勤介護職員の見守りケアの実態を把握するために訪室状況を調査した。 その結果、対象者の臥床中の体動は、特定の時間帯や離床前に増加する傾向があった。介護職員の訪室は、対象者の起上り後だけでなく、体動が無い時にも行われていた。以上より、安全確保を効果的かつ効率的に実施するために、介護職員が訪室すべきかを判断するための情報を提供するシステムが求められる。
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