末期がん療養者の在宅移行準備期に訪問看護師が行っている支援を明らかにすることを目的に、直近1年間に末期がん療養者の支援を行った訪問看護師5名に半構造化面接を行い、質的帰納的に分析した。その結果、訪問看護師は、療養者の身体的・病態的特徴をふまえて、療養者と家族(特に介護役割を担う家族員)・病院主治医・病棟看護師・退院調整部門等との連絡調整を短時間で同時進行的に行うことで、療養者らが在宅療養を安心して開始でき、その後の生活が安全に継続できる環境調整に専心した支援を行っていること、より円滑な在宅移行準備期の支援を可能とする体制づくりを意図しながら日々の活動を行っている現状が明らかになった。
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