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2011 年度 実施状況報告書

自殺未遂経験のあるうつ病外来患者に熟練外来精神科看護師が行う看護行為の理論化

研究課題

研究課題/領域番号 23792745
研究機関順天堂大学

研究代表者

三瓶 舞紀子  順天堂大学, 医療看護学部, 助教 (70550820)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワード自殺 / 大うつ病性障害 / 外来看護 / 精神科外来 / 看護行為 / 看護技術
研究概要

自殺未遂経験のあるうつ病精神科外来患者は、自殺未遂者の再度の自殺を防止するために最優先で取り組むべき対象であるが、これらの患者への看護が明らかになっていない。本研究は、精神科看護師が行っている自殺未遂経験のあるうつ病入院患者への看護行為をGrounded Theory (strauss et al.,2007)の継続的比較分析を用いて帰納的に明らかにすることを目的とした。平成23年度は、設立母体、施設等の特徴の異なる4県6施設に所属する対象者6名へインタビューを行い逐語録を作成しこれらをデータとして分析した。対象者は30代~50代、全員が女性だった。この結果、56のカテゴリ、すなわち看護行為が抽出された。具体的には、「患者の馴染みになる」「患者の変化の意味をさぐる」「家族と患者の認識の差異をとらえる」「余暇の使い方をさぐる」「ネガティブな発言をポジティブに言いかえる」「感情をゆらさない」「明確な自殺のリスクの前に入院を検討する」「他職種間の橋渡しをする」等である。また、抽出された特性は[所属施設の訪問看護機関の併設][対象者の訪問看護の経験][うつ病認定看護師]次元は[患者との関わりの期間][対象者の病棟看護経験年数] [外来医師の看護師への信頼度] [施設と地域との普段の連携の程度]等があった。平成24年度は、平成23年度のデータを元に、Grounded Theory (strauss et al.,2007)の方法論に基づき、理論的サンプリングによるデータ収集を行い、概念と概念間の関連について分析し構造化し、最終的に、自殺未遂経験のあるうつ病外来患者に特異的な看護行為を理論化する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

設立母体、施設等の特徴の異なる4県6施設に所属する対象者6名へインタビューを行い逐語録を作成しこれをデータとし、概念化までの分析を行った。知人等の協力を得て、該当となる施設の情報を得られたこと、また、該当施設の看護管理者への紹介をしてもらえたこと、等があり、当初はリクルートの困難が予想されたが、予想以上の対象者数が得られた。24年度のリクルートもすでに2施設の内諾を得ており該当施設内の倫理審査承認手続きの途中である。概ね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

平成23年度のデータから概念化した結果と同データから抽出された次元と特性とから継続的比較分析をすすめ、可能な限り理論的サンプリングを行い、課題内容の理論化を目指す。

次年度の研究費の使用計画

概ね当初の計画通り進行している。本年度は主にインタビューを行う調査研究旅費と国内外での学会発表や情報収集による妥当性の検証等を予定しておりこれらは当初の計画通りである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] ワークショップ『自殺予防と看護介入』開催2011

    • 著者名/発表者名
      守村洋、三瓶舞紀子、寺岡征太郎、小山達也
    • 学会等名
      日本精神保健看護学会第21 回総会・学術集会
    • 発表場所
      愛知県産業労働センター(ウインクあいち)
    • 年月日
      2011.6.19
  • [学会発表] 自殺未遂行動を伴う大うつ病性障害患者の体験の変化と看護行為への示唆2011

    • 著者名/発表者名
      三瓶舞紀子
    • 学会等名
      第31回日本看護科学学会学術集会
    • 発表場所
      高知市文化プラザかるぽーと
    • 年月日
      2011.12.3

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公開日: 2013-07-10  

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