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2012 年度 実施状況報告書

手術を受けた高齢の胃がん患者への教育支援プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23792748
研究機関聖隷クリストファー大学

研究代表者

藤浪 千種  聖隷クリストファー大学, 看護学部, 助教 (30455026)

キーワード胃切除術 / 高齢者 / セルフケア能力
研究概要

平成24~25年度の目的は、昨年実施できなかった残りの調査を継続し、術後早期にある高齢胃がん患者が生活の再構築に向けて実施しているセルフケアの内容と生活を送る上での困難を明らかにすることである。
調査は平成23年11月~平成25年3月の期間で実施し、胃切除術を受けた65歳以上の患者14名を分析の対象とした。対象者の年齢は65~81歳で平均年齢は75.9歳、性別は男性8名、女性6名、術式は幽門側胃切除術8名、噴門側胃切除術1名、胃全摘術5名であった。患者が行っていたセルフケアの内容は「胃の機能を考えながら摂取する」「食事に伴い出現する症状をコントロールする」「回復を促進する」「症状の原因を分析する」「回復過程を判断する」「情報を集める」「周囲の協力を得る」「生活の工夫をする」「気持ちをコントロールする」の9のカテゴリーに分類された。また、これらのセルフケアには、知識不足や認知の「ゆがみ」などのために術後の回復過程を阻害したり、食事に伴う愁訴を誘発し体重減少をもたらすといった好ましくないものが複数含まれていた。
生活を送る上での困難については、体重減少により入れ歯が使用できなくなり摂取できる食事が限定されること、複数の薬を服薬するために食事摂取量が減ること、同居家族への遠慮があること等が挙げられた。また、独居や配偶者と2人暮らしといった対象者が半数を占め、術後の体力が低下した中での家事や栄養管理などの困難があることが明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成23~平成25年4月まで実施予定の調査において、調査実施フィールドの研究協力者や医師の勤務異動等の影響で、対象者の確保が研究開始当初の目標より大幅に少なくなってしまった。それに関連してデータの分析方法や今後の研究実施内容の再検討の時間が必要となった為。

今後の研究の推進方策

今後は、複数の病院の外科病棟・外科外来に勤務する看護師を対象とし、胃切除術後の患者支援の現状についての質問紙調査を実施する。

次年度の研究費の使用計画

平成24年度は、対象者の確保が予定より大幅に遅れたためその後のデータの入力作業が実施できず、さらにこれらの調査を基に作成する予定であった質問紙の作成、量的調査が進められなかった為、研究費の残額が生じている。今年度は早急に調査済みデータの処理を進め調査結果をまとめるとともに、その結果を活用した質問紙を作成し複数の病院において外科病棟・外科外来に勤務する看護師を対象にした調査を行う予定である。研究費の使用は主に、質問紙の作成費、質問紙の郵送費、研究協力者・データの入力者への謝礼等を予定している。

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公開日: 2014-07-24  

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