研究課題/領域番号 |
23792751
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
草野 恵美子 大阪医科大学, 看護学部, 准教授 (70346419)
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キーワード | 少子高齢化 / 子育て支援 / 地域 / 高齢者 / 母親 |
研究概要 |
本研究では,少子高齢社会における地域社会全体での子育て支援策の1つとして,高齢者世代が参画する子育て支援活動に焦点をあて,少子高齢社会における地域全体での効果的な子育て支援策の構築と,母親等の子育て世代および高齢者世代双方の健康・QOLへの寄与をめざし,高齢者世代が参画する子育て支援活動が,参加する母親および,子育て支援活動を行う高齢者世代の双方の精神的健康へ及ぼす効果を明らかにすることを研究目的としている。今年度は,前年度に実施した調査地拡大のための関係機関からの聞き取りによって情報を得た調査協力が得られる可能性のある地域組織活動のスタッフに対し,活動の実際や組織の種類からみた特徴,今後の子育て支援活動への展望や課題等について聞きとりを行った。その中で,本調査実施前にさらに把握しておくべき詳細な事項が考えられたため,当初計画に加えてそれらについて明らかにするための調査を実施するために一部計画を変更して進めているところである。また同時に,学会や国内外の関連領域の専門家から本課題に関連する最新の知見の収集を行った。さらに本研究が最終的に目指す地域社会全体での子育て支援策の構築に向けて研究を進める際の根拠を積み重ねるために,子育て世代が子育てしやすいと感じる地域のつながりについて明らかにするために調査対象地域での既存データをもとに検討した。その主な結果として,密着度が強すぎるつながりよりは,ややゆるやかなつながりの方が子育てしやすい地域と感じられる可能性が示唆され,気軽に地域住民同士が交流できる場や機会を増やしていくこと,また,そのような地域組織の活動を支援していくことが重要と考えられた。今後,本結果についても今後の具体的支援活動の内容検討をする際に活かし,対象とする地域組織活動のスタッフと協働して検討を重ね,本調査を実施していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
調査協力が得られる可能性のある地域組織活動のスタッフに対し,活動の実際や課題等について聞きとりを行った結果,本調査実施前にさらに把握しておくべき詳細な事項が考えられたため,当初計画に加えてそれらについて明らかにするための調査を実施するために一部計画を変更する必要があると判断したため。
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今後の研究の推進方策 |
本調査実施前にさらに把握しておくべき詳細な事項についての事前調査を実施するとともに,昨年度,聞き取りをする中で考えられた本調査実施の際に考えられる課題を研究協力者とともに検討して調査実施体制を確立し,本調査を実施,成果のまとめを行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初計画に加えて必要と考えられた事前調査を実施するために今年度研究費の一部を次年度使用額として充当する。また,当初より配分されている次年度研究費については,本調査実施のための調査研究旅費,実施に必要な文具類や分析に必要な統計ソフト類等の物品費,調査票・報告書印刷費,郵送費,効率的な研究遂行のための研究補助者への謝金,成果報告や最新の知見収集,専門家からの意見収集のための学会参加費として使用する予定である。
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