研究課題/領域番号 |
23792753
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研究機関 | 甲南女子大学 |
研究代表者 |
前原 なおみ 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 助教 (60551661)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 高齢者 / 地域見守り活動 / 個人情報保護法 |
研究概要 |
認知症等の要支援高齢者が住みなれた地域で安全に生活を営むために、市や地域包括支援センターと地域の見守り組織が連携して地域住民を見守ることが求められている。しかし、個人情報保護法の制定により、法施行以前に培われてきた情報ネットワークが機能していない状況が指摘され、見守り活動において情報の収集と提供が困難で、見守り活動に支障が出ている状況があった。 本研究は、市や地域包括支援センターと見守り組織が安心して情報を共有でき、要支援高齢者等が住みなれた地域で安全に生活するとを目的に、大阪府下の地域包括支援センターの専門職と見守り活動をしている者へのインタビューおよびアンケートを行うものである。調査により、情報共有の現状と課題を明らかにし、見守り組織の情報管理基準を提言すること、および見守り活動への情報管理研修プログラムの作成を目指す。 平成23度は、3地域で見守り活動をしている者へのグループインタビューを行い、8人の地域包括支援センターの専門職へインタビューを行い、また、アンケート調査を2地域30名に実施した。調査結果から、見守り活動の情報共有の現状と課題が抽出され、また見守り活動における情報保護に関する研修の必要性と求められている内容は明らかになりつつある。 本調査により、見守り活動における個人情報の適切な共有と管理のあり方が明らかになることは、地域で生活する要支援高齢者のニーズ把握と適切なサービスの提供につながるため、平成24年度も継続して調査を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
23年度は大阪府下の地域包括支援センターの専門職、および見守り活動を行っている者へ個別にインタビュー調査を依頼したことにより同意が困難な状況があった。また、研究者本人の業務との日程調整が困難で、進行はやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
24年度は、大阪府下を7つの地域に分け、地域ごとに地域包括支援センターへ直接インタビュー依頼を行う予定である。また、日程調整が困難な場合はアンケートに切り替え、個人情報の取り扱い状況を調査する。さらに、アンケートで突起がある地域に関して、同意を取りアンケート後に電話等で聞き取り調査を依頼する。 また、見守り活動を行うものへのインタビューの推進方策として、地域包括支援センターの専門職へ代表者に紹介を依頼し、インタビューへの不安感を下げる工夫を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度は、引き続き、大阪府下全域へのインタビュー依頼と調査を行う予定である。また、計画どおり、個人情報保護に関する条例を出した3地域への視察と専門職へのインタビューを行う予定である。 インタビュー調査の同意が困難な地域についてアンケート調査を並行して進めるが、大枠で研究方法に変更はなく、研究計画通り研究費を使用する予定である。
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