研究課題/領域番号 |
23800002
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小林 巧 北海道大学, 大学院保健科学研究院, 特任助教 (70608546)
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キーワード | TKA / 歩行能力 / 機能的因子 / バランス能力 |
研究概要 |
本研究の目的は、人工膝関節全置換術(TKA)後の筋機能について詳細に検討するとともに、機能的因子およびバランス能力とTKA後の歩行能力の関連性を調査し、歩行に影響を与える因子を明確にすることで、TKA後のリハビリテーションを効率よく進める上での一助とすることである。TKA患者30名を対象として、歩行能力(歩行速度、重複歩距離)を従属変数とし、機能的因子(疼痛、関節可動域、筋力)およびバランス能力(片脚立位時間、Functional reach test、Timed up and go test、Berg balance test)を独立変数とした重回帰分析を実施し、歩行能力を予測する因子について検討した。また、歩行能力と各変数の関連性を検討するのにピアソンの相関係数用いた。歩行能力の予測因子の検討において、歩行速度では非術側の屈曲筋力およびTimed up and go testが、重複歩距離では非術側の屈曲筋力が有意な変数だった。また歩行速度および重複歩距離は全てのバランス能力と有意な相関を示した。このことから、TKA後の歩行能力の改善には、各種バランス能力が関与し、機能的因子として非術側の屈曲筋力を、バランス能力としてTimed up and go testを向上させることで歩行能力を向上させることが出来る可能性が示唆された。これらの結果は、TKA後のリハビリテーションの一助となると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
健常者のデータが十分に揃っていない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度においてデータ収集の実施、学会発表、論文作成および投稿を行っていく。
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