研究課題
高度情報通信社会の発展に伴い,学習支援システム(例えば,eラーニングやモバイルラーニング)の研究・開発が盛んに行なわれている。今日のコンピュータ技術の導入や情報通信技術の進歩は,遠隔学習や家庭学習において,様々な個別学習の方法を可能にしている。学習支援システムを採用するメリットは,時間,空間,距離を問わず,個人のペースで学習を進められる点にある。しかし,意欲の低い学習者は学習離脱に陥りやすいことや,リアルタイムに教師側と交流が取れないため,最適な学習課題を提供できないといったデメリットがある。デメリットの一つである学習意欲を高く維持できない原因として,従来の学習支援システムを用いた学習方法が,実際に教師の存在する学習とは異なる特徴をもつことが挙げられる。教師の存在する学習では,リアルタイムに教員は学習者に様々な問いかけをしながら,学習者の理解度・学習意欲などの情報から学習者をモデル化していると考えられる。さらにそのモデルを利用し,所望の到達度を達成できるように学習支援の度合いを調節していると予測される。しかし,コンピュータでは予めプログラムされた(無機質な)反応しかできないため,学習者の意欲を低下させているものと考えられる.すなわち,学習者とシステムに内蔵された教師モデルの間に,適切な関係が実現されていない所に問題がある.そこで,本研究では教師と学習者で構成される関係に,システム理論(制御理論)的アプローチを導入することで,現実の「教師-学習者」の関係を近似した学習環境を提供できる学習支援システムの構築を構築した。具体的には,大学生のフローチャート学習を題材として取り上げ,個別学習における適切な学習支援システムの構築及びその有効性の検証を行った。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Proceedings of Society for Information Technology & Teacher Education International Conference 2013
巻: Proceedings ページ: pp.112-117
978-1-939797-02-5