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2012 年度 実績報告書

関節内骨折に対する新しい治療法:骨製スクリューは既存の生体材料を凌駕するか?

研究課題

研究課題/領域番号 23800040
研究機関島根大学

研究代表者

河野 通快  島根大学, 医学部, 助教 (30547740)

研究期間 (年度) 2011-08-24 – 2013-03-31
キーワード骨製スクリュー / 金属製スクリュー / 関節内骨折
研究概要

関節内骨折は,著しい関節機能の低下をきたす恐れがあり,骨軟骨片を元通りに固定する手術が選択される場合がある.しかし,挿入したスクリューが関節面へ逸脱し,相対する関節面に軟骨損傷が生じる欠点が報告されており,既存の固定材料では十分な修復は期待できなかった.そこで新しい固定材料として,骨製スクリューの有用性を明らかにすることを目的に実験を行った.
和牛の大腿骨骨幹部の皮質骨中間層から緻密骨を採取し,精密コンピューター旋盤を用いて埋め込み型骨製スクリュー(直径2.50 ± 0.01 mm)を作製した.家兎の膝蓋大腿関節面を露出し,大腿骨滑車を骨切して骨軟骨片を作製した.遊離した骨軟骨片に骨製スクリュー2本を関節面から2 mmの深さまで挿入して固定した(骨群n = 16).同様にして同型のステンレス製スクリューを用いた手術を行った(金属群n = 16).術後12週で骨群はマイクロCTを用いて,金属群はデジタルキャリパーを用いて関節表面からのスクリューの深さを計測し,スクリューが関節腔内へバックアウトしている手術失敗例の割合を調査した.
スクリューの深さは骨群:平均1.06 ± 0.30 mm,金属群:平均0.52 ± 0.54 mmであり,金属群は骨群よりも有意に低値であった(P = 0.0004).手術失敗例は骨群では0本(0%)であったのに対して,金属群では3本(19%)が関節腔へバックアウトしていた.マイクロCTでは骨製スクリューと周囲の海綿骨との間に良好な骨癒合が得られていた.
骨製スクリューは金属製スクリューと比較して有意にバックアウト量が少なかった.骨製スクリューは骨誘導能を有しているため早期に母床と癒合した結果,バックアウトが抑制されたと推察した.以上から,遊離骨軟骨片固定術には骨製スクリューが金属製スクリューよりバックアウト予防の観点で優れていると結論した.

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 遊離骨軟骨片固定術において骨製スクリューは金属製スクリューと比較してバックアウトが生じにくい.2012

    • 著者名/発表者名
      河野通快
    • 学会等名
      第27回日本整形外科学会基礎学術集会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場(名古屋市)
    • 年月日
      20121026-20121027

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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