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2011 年度 実績報告書

MS/MS及びTOFMSによる網羅分析手法の開発・評価及び東京湾底質コアへの適用

研究課題

研究課題/領域番号 23810032
研究機関独立行政法人国立環境研究所

研究代表者

頭士 泰之  独立行政法人国立環境研究所, 環境計測研究センター, 特別研究員 (80611780)

キーワード網羅分析手法 / GCxGC / HR-TOFMS / MS/MS / 東京湾 / 底質コア / ケモインフォマティクス / 多次元分離
研究概要

環境中には,自然・人工起源の微量化学物質が無数に存在し,ヒト健康や生態系に影響を与えていると考えられる。一方で現在の化学物質モニタリング手法の多くは,一部の標的物質を高選択的に測定・評価するもの(ターゲット分析)である。最近になり,高分解能の飛行時間型質量分析計(HR-TOFMS)の開発が進み,Scanモード測定による高感度ノンターゲット分析が可能となりつつある。この測定手法により得られる複雑かつ大量の化学物質情報を効率的に解析する手法を開発・適用することで,実環境における網羅的な化学物質監視が可能となる。
本研究ではHR-TOFMSのScan測定及びタンデム型質量分析計(MS/MS)によるニュートラルロススキャン(NLS)を利用した網羅分析手法を発展させ,汚染物質の歴史トレンド情報を保存した東京湾底質コア試料に適用することで,新たな分析手法の有望性と応用可能性を示す。
本年度は主に,MS/MSによるScan測定とNLS及びHR-TOFMSによる精密質量のScan測定から得られる大量の信号情報を高速に処理するツールの開発に取り組んだ。これらの測定モードで定量的に分析可能とするため,まず既知物質群の標準試薬を測定し,物質固有のリテンションタイムとイオンフラグメント情報を取得しデータベース化した。続いてこのデータベースに基づきScan(NLS)測定データから,対応する化学物質のクロマトグラムピークを高速自動抽出するツールを開発した。本事業は初年度限りでの助成辞退とさせて頂いたが,引き続きこのツールを利用した際の測定精度について,従来のターゲット分析手法における測定精度と比較評価し,東京湾底質コア試料に適用することで新たな分析手法としての有望性を提示する予定である。この結果については第21回環境化学討論会にて成果発表予定となっている。

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公開日: 2013-06-26  

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