研究課題
1. 本研究課題で扱う3種のパンチャラートラ派の文献について、カトマンドゥの国立図書館にて原写本の調査を2度行い、特にこすれて判読しがたい葉の判読などを行った。その成果に基づき、昨年度作成した批判校訂版の初稿を改訂し、完成稿を作成した。また、テキストの詩節の脚および引用されているヴェーダのマントラのインデックスを作成した。2. 昨年度に収集した他の文献とのパラレルなどをもとに、当該文献群各々とパーシュパタ派文献、初期シヴァ教タントラ文献、他の初期パンチャラートラ派文献との関係を研究し、その成果を批判校訂版に対する序章および詳細な註釈としてまとめた。また詳しい内容梗概も作成した。3. 2012年6月にグロニンゲンで開催されたシンポジウムと2013年2月にルンビニにて開催された国際会議にて、上記の研究に関連する成果を発表した。4. 本研究課題は、Domic Goodall教授(フランス極東学院)、Madhav Sharan Upadhyaya教授(ネパール・サンスクリット大学)、Sthaneshwar Timalsina教授(カリフォルニア大学)、Raju Rimal氏(ネパール国立図書館)の協力のもとに遂行されている。また、関連するサンスクリット写本の現代文字への書写については、Nirajan Kafle氏とBhim Kandel教授(両人ともにネパール・サンスクリット大学およびネパール研究所所属)、および高橋健二氏(京都大学)の協力を得た。5. 本研究の成果は、フランス極東学院ポンディシェリ支部に手来年度から出版が開始されるEarly Tantric Seriesの一環として出版される予定であり、現在このSeriesの編集委員の査読をもとに改稿し、最終稿を作成中である。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2013 2012 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)
Indo-Iranian Journal
巻: Volume 56, No. 1 ページ: pp. 3-39.
DOI: 10.1163/001972412X620402
Nagoga Studies in Indian Culture and Buddhism: Sambhasa.
巻: Volume 30. ページ: pp. 82-84.