• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

ハワイ語を含む多言語データの相互行為分析

研究課題

研究課題/領域番号 23820028
研究機関大阪大学

研究代表者

古川 敏明  大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 講師 (90609372)

研究期間 (年度) 2011-08-24 – 2013-03-31
キーワードハワイ語 / 相互行為 / 談話分析 / 会話分析 / 多言語データ
研究概要

本研究の目的は危機言語の再活性化運動の成功例として論じられてきたハワイ語研究に相互行為の視座を導入することである。言語文化の保護保存のために実施された母語話者へのインタビューなどを談話テクストを構築する相互行為として捉えなおした上で分析を行い、言語理論への寄与と言語共同体への支援を深化させることを目指している。
平成24年度の主目的はデータベースの継続的構築、文字起こしデータの精密化、(3) データの分析、分類、類似例の収集、そして一般化を行うことであった。ハワイ州のビショップ博物館のアーカイブスでは博物館の研究員がハワイ語の母語話者に行った1960 年代のインタビュー録音と文字起こしされた資料が購入可能だったので、平成23 年の調査中に数点入手していた。しかし、翌年の平成24 年に博物館が所蔵資料をめぐる規則の大改訂を行い、資料の追加購入が不可能になっただけでなく、既に購入した録音資料を用いた研究までも制限する趣旨の発言を行うようになった。
結果として、計画の変更を余儀なくされ、類似はしているが文字起こしデータが存在しないラジオ番組におけるハワイ語主体の会話データを入手し、研究協力者の助けを借りて4番組(4時間)分の文字起こしを行った。また、英語主体の別のインタビュー録音やテレビ番組の映像を対象として、多言語会話データの文字起こしおよび分析を実施し、このような多言語会話で参加者は何を成し遂げたか分析した。
分析者の視点からすると、会話の参加者の発話は複数の要素を含んでいる。しかし、参加者は混淆した言説行為をハワイ語あるいは英語による言説行為と必ずしも特定しない。分析者の視点からするとハワイ語に帰属する資源を用いて話し続けて英語の要素を織り交ぜることも、その逆も参加者の視点からすると「ハワイ語する」ことであり、混淆こそ「われわれのことば」であった。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 その他

すべて 学会発表 (4件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 「ハワイ語する」: メディアにおける会話データの相互行為分析2013

    • 著者名/発表者名
      古川敏明
    • 学会等名
      ハワイ研究会
    • 発表場所
      東京大学
    • 年月日
      2013-01-15
  • [学会発表] 英語とハワイ語の混淆コード:ラジオ番組におけるハワイ先住民の言語実践

    • 著者名/発表者名
      古川敏明
    • 学会等名
      日本英語学会
    • 発表場所
      慶応大学
  • [学会発表] Unpacking occasioned geosemiotics: An analysis of place reference in Hawaiian language radio shows

    • 著者名/発表者名
      古川敏明
    • 学会等名
      Thursday Brownbag Lecture
    • 発表場所
      ハワイ大学マノア校
  • [学会発表] Taking a discursive approach to language documentation: The case of Hawaiian

    • 著者名/発表者名
      古川敏明
    • 学会等名
      Tuesday Seminar
    • 発表場所
      ハワイ大学マノア校
  • [図書] 第42章ハワイ語とピジン(山本真鳥・山田亨(編)『ハワイを知るための60章』所収)2013

    • 著者名/発表者名
      古川敏明
    • 総ページ数
      254-258
    • 出版者
      明石書店

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi