研究課題/領域番号 |
23820067
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
塩崎 悠輝 同志社大学, 高等研究教育機構, 助教 (00609521)
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キーワード | イスラーム / イスラーム法学 / ウラマー / ファトワー / 東南アジア / インドネシア:マレーシア / 国際研究者交流 / 国際情報交換 |
研究概要 |
2011年度は予備的な調査と資料収集に多くの時間を割くこととなった。特にイスラーム法の研究に焦点を当て、調査地も従来のマレーシアのみならずインドネシアにも及んだ。 前半は、第二次世界中の日本の東南アジアでの占領政策とイスラームの関係について、防衛研究所等で調査を行い、研究成果は、 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 (「第二次大戦期における日本の東南アジア占領と日本のイスラーム研究」)として発表された。 2011年9月にインドネシアで現地調査を行いイスラーム運動団体幹部に聞き取り調査を行うと同時に、ファトワー(イスラームの教義に関する質問への回答)集、イスラーム法学書等の資料を収集した。2011年12月から2012年1月にかけてはマレーシアで現地調査を行い、各地のイスラーム宗教局やイスラーム学者に対して聞き取り調査を行うと同時に、ファトワー集やイスラーム法学書等の資料を収集した。これらの調査の成果は、日本とマレーシアにおける国際会議とワークショップにおける口頭発表で発表された。 2011年12月には、東南アジア学会研究大会での口頭発表「マレーシアのファトワー管理制度とカーフィル論争」が発表された。 2012年5月には塩崎悠輝編著『マイノリティ・ムスリムのイスラーム法学』日本サウディアラビア協会、が出版予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
インドネシア、マレーシアにおける調査と資料収集が非常に順調に進展しており、研究成果をまとめ、発表していく準備が整っている。国内国外での口頭発表の際に得た助言は非常に有用であり、論文、著書の構想をまとめることができた。
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今後の研究の推進方策 |
合計2か月程度マレーシア国際イスラーム大学において、同大学の研究者および他の派遣予定者とともにイスラーム法学に関する共同研究に従事する。マレーシア国際イスラーム大学は、イスラーム法学研究の国際的拠点であるとともに、現代の様々な問題の解決策をイスラーム学に基づいて研究する世界的な研究拠点である。同大学を拠点として、インドネシア、マレーシア、可能であればタイ南部における宗教間関係に関わるイスラーム法の学説の変遷に関する共同研究を組織する。共同研究のために資料の収集、研究会の開催、論文集の執筆を共同で行う。 研究成果を2012年6月の日本中東学会大会、8月にオックスフォード大学で予定されているワークショップ、2013年3月に同志社大学一神教学際研究センターで予定されているワークショップで発表する。
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