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2012 年度 実績報告書

実践研究者としての教師教育の在り方に関する考察‐日本とフィンランドの比較‐

研究課題

研究課題/領域番号 23830029
研究機関福井大学

研究代表者

隼瀬 悠里  福井大学, 教育学研究科(研究院), 特命助教 (90611773)

研究期間 (年度) 2011-08-24 – 2013-03-31
キーワード教師教育 / 比較教育 / フィンランド
研究概要

変動的な現代社会において高度な専門職としての教師教育を実現することが世界的に喫緊の課題となっている。本研究の目的はフィンランドと日本の教師教育を実践研究者という視点から比較考察することである。日本については高度専門職養成という視点から主に2008年度より制度化された教職大学院を研究対象としている。
「実践研究者としての教師」論とは1960年代から70年代にかけてのイギリスにおける教師主体の実践過程を重視したカリキュラム開発運動をステンハウスが理論付けて提唱したものである。実践研究者としての教師教育カリキュラムについて考察する際には、ショーンによって提唱された「技術的熟達者」と「省察的実践家」という2つのアプローチをカリキュラム分析の指標として考察を行った。分析の結果、従来の学部段階の教員養成カリキュラムと比較して実習期間も長く設定されているのであるが、専門家像としては省察的実践家像というよりは、技術的熟達者像を想定したカリキュラムが支配的である。一方で、希有な事例として養成すべき専門家像として省察的実践家像を掲げ、個人内の実践認識の再構成を核に据えた主観性を重視した実践研究を中心とした教師教育カリキュラムも存在している。フィンランドにおける教員養成カリキュラムは技術的熟達者と省察的実践家の両者の専門家像の性格を併せ持つような形態で展開されている。
生涯にわたって探究的な姿勢で専門性の向上に努める実践研究者としての教師の礎を築く教育のためには、実践認識そのものの再構成を主体的におこなう経験を保証することが必要不可欠であることが考えられ、そのための教師教育に携わる教員の職能開発が今後の課題として示された。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] L・ステンハウスのカリキュラムの「プロセスモデル」再考2012

    • 著者名/発表者名
      隼瀬悠里
    • 雑誌名

      教師教育研究(福井大学大学院教育学研究科教職開発専攻 紀要)

      巻: 第5号 ページ: 285~289

  • [学会発表] An Examination on Finnish Teacher Education as “Teacher as Researcher”

    • 著者名/発表者名
      HAYASE Yuri
    • 学会等名
      The 3rd East Asian International Conference on Teacher Education Research
    • 発表場所
      上海師範大学、中国
  • [学会発表] フィンランドにおける「実践研究者としての教師」の養成の理論的枠組みと実際―ヘルシンキ大学を事例として―

    • 著者名/発表者名
      隼瀬悠里
    • 学会等名
      日本比較教育学会第48回大会
    • 発表場所
      九州大学
  • [学会発表] 分野を超えた研究者による協働的実践研究の意義―教育におけるアクション・リサーチ推進のために―

    • 著者名/発表者名
      八田幸恵・石井恭子・遠藤貴広・木村優・笹原未来・杉山晋平・隼瀬悠里
    • 学会等名
      日本教育方法学会第48回大会
    • 発表場所
      福井大学
  • [学会発表] 教育におけるアクション・リサーチのための実践コミュニティの意義を問う―分野を超えた実践者と研究者の協働による授業研究―

    • 著者名/発表者名
      木村優・河野紘典・佐々木庸介・笹原未来・小島俊祐・森崎岳洋・杉山晋平・石井恭子・隼瀬悠里・鈴木三千弥・高間祐治・牧田秀昭
    • 学会等名
      日本教育心理学会第54回総会
    • 発表場所
      琉球大学
  • [図書] 比較教育学事典2012

    • 著者名/発表者名
      日本比較教育学会
    • 総ページ数
      424ページ
    • 出版者
      東信堂

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公開日: 2014-07-24  

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