これまでの研究で、日本人がアメリカ人、韓国人と比べて、見知らぬ他者に肯定的態度を持たず、関わりを持たないことが示されている。本研究では、なぜこのような文化差が見られるのかについて、社会ネットワークの違いで説明できるかどうかを日韓米の比較調査で検討した。その結果、1)日本人がアメリカ人や韓国人と比べて、一般的信頼が低く、見知らぬ人との関わりが少ないこと、2)それらの日米差と日韓差は、部分的には、日本人のネットワークの小ささ、境界密度の低さで説明されること、3)境界密度の日米差は、部分的には、日本人の自己の状況依存性と、それによる別集団の知人同士を紹介しない傾向で説明できることが示された。
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