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2012 年度 実績報告書

証券法ゲートキーパー責任制度改正とわが国への摂取

研究課題

研究課題/領域番号 23830111
研究機関大阪経済法科大学

研究代表者

大澤 和人  大阪経済法科大学, 法学部, 准教授 (70613355)

研究期間 (年度) 2011-08-24 – 2013-03-31
キーワード憲法修正第一条 / 表現の自由の抗弁 / 倒産申立解除特約の効力 / anti-deprivation原則 / ipso-facto原則 / derivativesと社債 / 証券発行 due diligence / 証券発行とreps & warranties
研究概要

数十兆円相当の私募Structured Finance Products (以下「SFP」)の破たんが引き起こした世界的規模の信用恐慌の原因分析として、取引上の共通の性格について分析し、修復すべき点に関するDodd-Frank法案による改革やSEC規制の効果について考察し、さらに残る改良すべき問題点について指摘する。SFPでは発行者の引当財産に関するrepresentations and warrantiesのDue diligence(以下「DD」)については、財産譲渡者の設定した項目審査に限られ、与信方針違反や例外承認の項目がなく、不適法譲渡財産や違反の発見ができないように偽計がなされ、その上信用格付けは、実質的に無審査DDに依拠し、証券法の規制の適用を受けなかったことが、開示規制の及ばない証券が許される原因となった。SFPはさらに新設会社に譲り渡され社債が発行され、SFPを開示リファランスとして、発行開示責任免除がなされるので、第2次証券ではさらに無責任が徹底された。その構造と問題点を分析し、修正すべきDDの方法について具体的に提案する。
リーマン危機後、第2次証券について、多くの年金基金により証券会社や信用格付け会社を被告とするだけで80もの集団的証券訴訟が提起されたが、憲法修正第一条の表現自由の抗弁権の行使が認めら続けたことで、信用格付け会社は訴訟追行から申立却下により免れていた。研究はDD不備のよる不法行為の賠償請求が認められるための訴えと理論構成について検討し、表現自由の盾が打ち破られた法適用について数十もの事例を整理して分析する。
またデリバティブが組み込まれる第2次証券に関して、リーマン国際倒産にみられた倒産申立解除特約の効力について、英国法と米国破産法の法理適用の違いについて、実際の英国最高裁判決と米国破産裁判所の見解の相違を分析して明らかにする。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 国が信用格付け会社を訴えた民事訴訟の意義--格付けは言論自由な意見にあらず2013

    • 著者名/発表者名
      大澤和人
    • 雑誌名

      NBL

      巻: 998 ページ: 50-55

  • [雑誌論文] スワップ契約と社債に係る英国法による倒産申立解除特約付契約の有効性に関する米・英法理適用の対立とクロスボーダー倒産処理2013

    • 著者名/発表者名
      大澤和人
    • 雑誌名

      NBL

      巻: 1008 ページ: 1-22

  • [雑誌論文] Dodd-Frank金融改革法と30年目の証券法開示責任制度の改革(下)2013

    • 著者名/発表者名
      大澤和人
    • 雑誌名

      IBL

      巻: 612号(予定) ページ: 1-15予定

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公開日: 2014-07-24  

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