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2011 年度 実績報告書

改革・開放期中国における農民工第二世代の進路・キャリア選択

研究課題

研究課題/領域番号 23830123
研究機関名古屋経営短期大学

研究代表者

増田 広美  名古屋経営短期大学, 子ども学科, 講師 (10614000)

キーワード中国 / 農民工第二世代 / 進路・キャリア選択 / 高度学歴社会 / モラトニアム
研究概要

本研究は、農民工第二世代を対象とし、第一に第一世代とは異なり高学歴化した彼らが教育を通じて如何に自己実現を達成しようとしているのかを把握すること、第二に都市に憧れを抱き大学卒業までの学歴を取得した者が都市社会に入らないという選択をする要因を分析することを目的としている。
初年度にあたる平成23年度には、農民工第二世代の義務教育修了後の進路・キャリア形成に関わる文献・資料・情報の収集を行うとともに、関連する情報が非常に少ないことから中国中央教育科学研究所・教育政策研究センターを訪問し、聞き取り調査を実施した。これらを通じ、第一の点に関しては、農民工第二世代たちが義務教育修了後も、言わば盲目的に上級学校への進学を目指して受験勉強に励む点が明らかになった。しかし、彼らに対しては、依然として都市における後期中等教育以降の教育機会は、十分に保障されているとは言えない。そこで、自身が希望する通りの進路を形成していくことは非常に難しいことが分かった。また、希望する高校へ進学できなかった場合においても、保護者の全面的な経済的庇護下において数年にもわたって大学進学を目指した受験勉強に励む者もおり、そのことが農民工第二世代の経済的・精神的自立が遅れる要因となっていることが分かった。第二の点に関しては、個別の事例からの分析を行う計画を立てており、北京市西城区にある農民工が集住するコミュニティを訪問し、実際に大学進学を果たした農民工第二世代に対するインタビュー調査を実施した。この調査に関しては、次年度も継続して行う予定にしている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究実施計画通りに、調査・研究を進めることができている。ただし、初年度は関連文献・資料の収集、インタビュー調査を通じた関連情報の収集のみに徹していたため、研究成果としての具体的な論文の執筆には至らなかった。この点に関しては、次年度の最優先課題としたい。

今後の研究の推進方策

初年度において収集した関連文献・資料・情報の分析を踏まえ、次年度に論文としてまとめるにあたって、より詳細な事実の把握のための現地調査を実施する。また、研究の妥当性を検証するため、国内外を問わず関連する学会、研究会等での報告を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 中国における現職保育者の研修制度に関する一考察2011

    • 著者名/発表者名
      植村広美
    • 学会等名
      東アジア保育者養成研究会
    • 発表場所
      東海ジェンダー研究所
    • 年月日
      2011-07-23

URL: 

公開日: 2013-06-26   更新日: 2013-11-13  

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