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2011 年度 実績報告書

ハンドル分解と4次元多様体の微分構造

研究課題

研究課題/領域番号 23840027
研究機関広島大学

研究代表者

安井 弘一  広島大学, 大学院・理学研究科, 助教 (70547009)

キーワード4次元多様体 / 微分構造 / コルク / プラグ / ハンドル分解 / トポロジー / Stein多様体
研究概要

本年度に得た主な成果は下記の(1)、(2)である。
(1)閉じてない場合の4次元多様体の微分構造は,特殊な場合を除いてあまり研究されてこなかった。今年度は対数変換、knot surgery、adjunction不等式、Stein構造、コルクなどを応用することで、閉じてない4次元多様体の微分構造について研究し、主に下記の(i),(ii),(iii)の結果を得た。
(i)位相不変量に関して広範囲の境界付き4次元多様体が無限個のエキゾチック微分構造を持つことを示した。
(ii)全てのStein fillableな3次元多様体が、4次元多様体であって無限個のエキゾチック微分構造をもつようなものの境界として実現できることを示した。
(iii)ある緩い条件下ではカスプ近傍での対数変換やknot surgeryがコンパクトStein多様体を産まないことを示した。
これらの結果はarXivにプレプリント(arXiv:1111.0620)として載せている。
(2)プラグの特殊なケースでもあるGluck twistについて、Selman Akbulut氏(ミシガン州立大学)と共同研究を行った。エキゾチック4次元球面の存在問題は重要な未解決問題だが,Gluck twistはエキゾチック4次元球面を産む操作の候補として知られている。実際、向き付け不可能な場合にはエキゾチックな4次元多様体の対が構成されている。一方、向き付け可能な場合には、Gluck twistによってエキゾチックな多様体の対を構成できるのかわかっていない。我々は、交差形式と基本群に関する適当な条件の下では、Gluck twistが向き付け可能な4次元多様体の微分構造を変えないことを示した。この結果はさらに考察した後に論文にまとめる予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

項目9に記載した研究成果は計画当初の予定になかった成果であり、計画以上の成果である。一方、交付申請書に記載の研究実施計画III、IVについてはあまり進展が得られなかった。

今後の研究の推進方策

当初の研究計画に従って研究を進める。特に研究実施計画III、IVについては試行錯誤にさらに重点を置いて研究する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] Nuclei and exotic 4-manifolds2012

    • 著者名/発表者名
      Kouichi Yasui
    • 学会等名
      Geometry/Topology Focus Research Group Workshop
    • 発表場所
      Miami,アメリカ合衆国
    • 年月日
      2012-03-14
  • [学会発表] Nuclei and exotic 4-manifolds2012

    • 著者名/発表者名
      Kouichi Yasui
    • 学会等名
      The 8th East Asian School of Knots and Related Topics
    • 発表場所
      Daejeon,韓国
    • 年月日
      2012-01-09
  • [学会発表] Cork twisting exotic Stein 4-manifolds2011

    • 著者名/発表者名
      Kouichi Yasui
    • 学会等名
      Eighteenth Gokova Geometry/Topology Conference
    • 発表場所
      Gokova,トルコ(招待講演)
    • 年月日
      2011-06-02

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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