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2011 年度 実績報告書

新規POCTデバイスの創出を目指したマルチプローブ親和電気泳動法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23850019
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

松野 裕樹  独立行政法人産業技術総合研究所, 糖鎖医工学研究センター, 研究員 (40613550)

キーワード分析化学 / 電気泳動 / 糖鎖
研究概要

本研究では、研究代表者らが最近開発した「膜タイプ」の新しい電気泳動法である、分子マトリクス電気泳動(Supported Molecular Matrix Electrophoresis,SMME)をPOCTデバイスのコア技術として期待できるマルチプローブ親和電気泳動へと発展させることを目標としている。マルチプローブでの親和電気泳動を実現するための最初の課題として、プローブとなるタンパク質(レクチン)を泳動用媒体であるPVDF膜に局所的に配置する方法を確立する必要がある。平成23年度は、主にこの課題の解決に取り組んだ。種々の方法を検討した結果、バキュームプロッターを使用した場合に、レクチンを局所的に、かつ比較的良好に膜内部まで浸透させ吸着固定できることを見出した。しかし、レクチンによっては、PVDF膜に吸着固定化しても、後の親水性ポリマーにより膜を親水化する工程でポリマーとの交換反応が起き、大部分が剥がれ落ちる現象が観察された。このような分子については、疎水性を高めるような修飾を加えるか、あるいはアビジン-ビオチン系を介して固定化するなど別途工夫が必要となることが分かってきた。一方、本研究の最重要課題である、2次元マルチプローブ親和電気泳動によるマーカー分子の一斉検出技術の実現に向けても予備的な検討を進めた。本年度は、モデルとして使用する複数の糖タンパク質の一斉検出に向けて、検出条件の最適化などの予備検討を行った。各糖タンパク質に対するビオチン化抗体をそれぞれに最適な濃度で混合して使用し、HRP標識アビジンで一斉に検出する方法が可能であることが確認できた。また、目的糖タンパク質のトラップに使用する各抗体製品の評価も開始した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度の計画通り、プローブの固定化法については見通しが立ち、次年度計画のための予備検討についてくおおむね進めることができた。

今後の研究の推進方策

基本的には計画通りに推進する。プローブの固定化が難しい例外分子については別途方法を考案するが、主に2次元マルチプローブ親和電気泳動の実現に注力する。

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公開日: 2013-06-26  

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