• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

マイクロチャネル内の相変化伝熱現象の理論構築と高熱流束冷却システムへの展開

研究課題

研究課題/領域番号 23860007
研究機関東北大学

研究代表者

岡島 淳之介  東北大学, 流体科学研究所, 助教 (70610161)

キーワード相変化伝熱 / マイクロチャネル / 冷却
研究概要

本研究では、マイクロチャネル内の相変化伝熱現象を理論的に記述し理解することを第一の目的に掲げている。それに向けて、管内気泡膨張モデルの無次元化を行った。管内気泡膨張モデルは研究代表者により構築され、実験結果との比較により妥当性を評価されている物である。管内気泡膨張モデルにおいて、一般的に定義されているキャピラリー数を修正し、修正キャピラリー数として導入することにより、支配方程式の無次元化を行った。また、核沸騰における不均質核生成に必要な壁面過熱度を記述する式も同様に無次元化し、核沸騰開始最小過熱度の近似解を導出した。その結果、得られた結果は冷媒の種類や管の直径に依存しないものになり、現象の理解を深めることができた。また核沸騰を生じさせず、液膜の蒸発のみが生じる条件を満たすマイクロチャネルの特性直径を解析的に表示することに成功した。
並行して、数値計算コードの開発を行い、基本的な流体計算の妥当性検証を行った。数値解析手法としてSMAC法やSIMPLE法を比較し、本研究に適したものを選択した。本研究ではマイクロチャネル内の流動を扱うため、低レイノルズ数のストークス流れを妥当性検証の対象とし、妥当性を確認した。また、管内単相流の伝熱計算の妥当性も検証済みである。現在、VOF法を適用する作業を行っている。VOF法により表面張力と粘性力のバランスにより決定される気泡形状を計算することが可能になる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

マイクロチャネル内相変化伝熱の理論構築および数値計算プログラム構築ともに予定していた通りの進捗状況であったため。実験については計画よりもわずかに遅れているが、100μmのマイクロチャネルを入手し、現在それを用いた実験装置を構築している。

今後の研究の推進方策

理論構築および数値計算プログラムともに現在の方向性を保って継続する。今後は、特に実験を中心に行い、理論や解析の現実性についての評価に着手する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] Development of Cryosurgical System in Small Region Utilizing Phased Change in a Microchannel2012

    • 著者名/発表者名
      J.Okajima, A.Komiya, S.Maruyama
    • 学会等名
      8th KSME-JSME Thermal and Fluid Engineering Conference
    • 発表場所
      Incheon, Korea
    • 年月日
      2012-03-22
  • [学会発表] Theoretical study for high heat flux cooling by using phase change heat transfer in a microchannel2011

    • 著者名/発表者名
      J. Okajima, A. Komiya, and S. Maruyama
    • 学会等名
      The 4th International Conference on Heat Transfer and Fluid Flow in Microscale
    • 発表場所
      Fukuoka, Japan
    • 年月日
      20110904-20110909
  • [学会発表] 冷媒循環システムを利用した極細クライオプローブによる凍結領域制御2011

    • 著者名/発表者名
      岡島淳之介, 小宮敦樹, 円山重直
    • 学会等名
      日本機械学会2011年度年次大会
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2011-09-12
  • [学会発表] 高熱流束冷却実現のためのマイクロチャネル内相変化伝熱の理論解析2011

    • 著者名/発表者名
      岡島淳之介, 小宮敦樹, 円山重直
    • 学会等名
      第48回日本伝熱シンポジウム
    • 発表場所
      岡山県
    • 年月日
      2011-06-03

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi