研究概要 |
本研究は、本年度配属された卒業研究生の中で、デバイスの知識に明るい生徒を本研究に割り当てて研究にあたった。 まず、MEMS構造と共振周波数の関係について検討を行い、SOI(Silicon On Insulator)基板を用いた場合、梁の長さ50um,高さ15um、幅4um、先端部の質量4.25×10E-12Kgの形状のMEMSを実現することにより、共振周波数763.7kHzとなることを理論的に明らかにした。 この形状のMEMS共振器を製作するためのフォトマスクを設計製作し完了している。 MEMS共振器の試作は、電気通信大学内にあるクリーンルームとその内部にある、RIE(Reactive Ion Etching)装置を利用して行った。所望の形状のMEMSを得るためには、RIEで幅1um高さ15umのギャップをエッチングする必要があるが、ハードマスクに用いたALのサイドエッチが進むことなどにより、所望の形状のMEMS共振器を得ることが困難な状況になっている。今後、Siの高さを薄くしてMEMS共振器を製作する予定である。 当該年度においては、MEMS共振器を得られていないが、所定の形状により、Si基板を用いて、本研究の第一の目的であるAMラジオ波の周波数に相当する共振周波数のMEMSが取得できる見込みであることを明らかにしており、理論的な検討についての研究成果があった。
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