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2011 年度 実績報告書

新規分子CAMPが分裂期の染色体整列を維持させる分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23870001
研究機関東北大学

研究代表者

伊藤 剛  東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (60607563)

キーワード細胞・組織 / 生物・生体工学 / プロテオーム / 分子機械 / バイオテクノロジー
研究概要

適切な染色体の分配にとって、染色体が分裂期中期に細胞中央部で整列することが必要である。この整列には、微小管と染色体中部に位置するキネトコアが安定して結合することが重要である。
申請者は染色体の整列を維持に働く新規分子を発見し、CAMPと命名した(EMBO 2011)。本研究はCAMPが染色体整列を維持させる分子機構の解明を目的とする。そこで、平成23年度では、新規分子CAMPの染色体整列に関する機能を明らかにするために、1.CAMPに結合する分子の同定と2.CAMPと微小管の結合を検討した。
1.CAMPに結合する分子の同定
申請者はFlag tagをもつCAMP全長を発現するHEC293細胞を樹立し、分裂期に同調させた細胞の抽出液についてFlagに対する抗体をもちいて免疫沈降を行った。免疫沈降産物中に含まれる分子をマススペクトロメトリーにて同定した結果、CAMPが染色他分配の進行に関与する分子であるHP1、POGZ、MAD2L2と結合することが明らかとなった。
2.CAMPと微小管の結合を検討
CAMP全長をGSTタグとの融合タンパク質として昆虫細胞または大腸菌に発現させ、精製した。これらの精製したタンパク質と微小管をin vitroで反応させた後に、超遠心を行い、微小管と結合して沈殿するかどうかを検討した。結果として、CAMPは分裂期に紡錘体に局在する分子であるが、微小管との直接的な結合は確認できなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成23年度はCAMPに結合する分子の同定を目指した。申請者はFlag-CAMP安定発現株を樹立し、本細胞抽出液とFlag抗体との免疫沈降により得た免疫沈降産物中の分子をマススペクトロメトリーにより解析し、CAMP結合分子群の同定に至った。

今後の研究の推進方策

CAMPの染色体整列に関する機能を明らかにするために、CAMPと平成23年度に同定したCAMP結合分子との関連を検討する。そこでCAMPとそれら分子がどの部位で結合するのか明らかにする。また、高解像度生のライブセルイメージを用いて、それらの特定した部位が染色体整列に関与するかどうかを検討する。平成23年度、CAMPと微小管の直接的な結合を確認できなかった。そこで、CAMPと微小管が紡錘体微小管上の分子を介して間接的に結合するかどうかを検討する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Function of CAMP (C13orf8, ZNF828) in kinetochore-microtubule attachment2011

    • 著者名/発表者名
      伊藤剛
    • 学会等名
      第34回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2011-12-16

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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