• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

ニホンノウサギのTshb遺伝子とその周辺遺伝子座における自然選択の影響の検証

研究課題

研究課題/領域番号 23870011
研究機関名古屋大学

研究代表者

布目 三夫  名古屋大学, 生命農学研究科, 研究員 (40609715)

研究期間 (年度) 2011-08-24 – 2013-03-31
キーワード哺乳類 / ニホンノウサギ / 系統地理 / 遺伝的多様性 / 季節変化 / 適応進化 / 自然選択 / 種分化
研究概要

Tshb遺伝子は分子系統学的解析に有効な中立マーカーとして用いられている一方で、近年では季節性繁殖の制御に関わる遺伝子として注目されている。ニホンノウサギは南北の集団で季節性に違いがられる動物であり、本遺伝子の保存性が南北で異なる可能性が考えられた。昨年度はニホンノウサギTshb遺伝子の、プロモーター領域(約800 bp)、イントロン1~エキソン3領域(約2500 bp)の遺伝的多様性の地域差を解析した。その結果、プロモーター領域、およびエキソン2~3領域において、北方(東北~北陸)ほど他地域よりも低い遺伝的多様性がみられた。
本年度は、ルシフェラーゼアッセイによるプロモーター領域の活性解析を行った。活性レベルの低いアリルはプロモーター領域の下流に変異をもつ傾向が見られたが、活性レベルの地域差は特にみられなかった。また北部集団で低い多様性を示したエキソン2~3の領域について、ユキウサギ、カンコクノウサギ、およびデータベースより取得した他のノウサギの同領域を解析した。その結果、特にエキソン3の領域がノウサギ全体で高く保存されていることが明らかとなった。ニホンノウサギのTshbにみられた北方での低い遺伝的多様性が、周辺のゲノム領域にも見られるのか否かを調べるため、Tshbの近傍に存在する4つの遺伝子Atpa1、Casq2、Sycp1、Csde1の地理的変異を調べた。しかしながら、4つの遺伝子の遺伝的多様性に一貫した地域差はみられなかった。
研究の結果、ニホンノウサギのTshbにおいてプロモーター領域を含む一部の領域で、DNA配列が高く保存されており、特に北方集団で顕著であった。しかしそれは、地域集団レベルでの保存性ではなく、ノウサギ全体においてTshbが高く保存されている結果である可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 その他

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] ニホンノウサギ体毛の形態的特徴における季節変化と地域差に関する研究

    • 著者名/発表者名
      布目 三夫
    • 学会等名
      日本哺乳類学会2012年度大会
    • 発表場所
      麻布大学、神奈川県
  • [図書] 種生物学シリーズ2013

    • 著者名/発表者名
      布目 三夫
    • 総ページ数
      159,188
    • 出版者
      日本列島でみられる哺乳類の毛色多型と系統地理学からみえるその遺伝的背景

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi