天然由来オートファジー制御化合物の探索及び作用機構の解明

2012 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23880015
• 研究種目: 研究活動スタート支援
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 生物生産化学・生物有機化学
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 宮前 友策 京都大学, 大学院・生命科学研究科, 助教 (30610240)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2012
• キーワード: オートファジー / 脂肪蓄積 / テトランドリン / リポファジー / 肝星細胞

研究概要

マクロリポファジーとは、オートファジーにより細胞内の脂質代謝が制御される現象のことを示す。本研究では、マクロリポファジーのメカニズム解明を目標に、天然物からのマクロリポファジー制御化合物の取得、並びに作用機構の解明を目的として研究を行った。当初予定していた植物体からは、活性物質を得ることが出来なかったが、スクリーニングの結果、イソキノリンアルカロイドであるテトランドリンに、マクロリポファジーを制御する活性を有することを新たに見出した。またその作用機序にはオートファゴソーム形成に関わるatg7の発現増加を介したautophagic fluxの亢進が関与している可能性が示唆された。

研究成果

• [雑誌論文] Promoting effects on hepatocyte growth factor production of daphnane diterpenoids from Daphne Odora (2013)
  • 著者名/発表者名: Nakasone, R.; Kurisu, M.; Onodera, M.; Miyamae, Y.; Matsuura, D.; Kanatani, H.; Yano, S.; Shigemori, H
  • 雑誌名: Heterocycles 巻: (in press)
  • DOI: DOI:10.3987/COM-13-12687
  • 査読あり
• [雑誌論文] Protective effects of caffeoylquinic acids on the aggregation and neurotoxicity of 42-residue amyloid βprotein (2012)
  • 著者名/発表者名: Miyamae, Y.; Kurisu, M.; Murakami, K.; Han, J.; Isoda, H.; Irie, K.; Shigemori, H
  • 雑誌名: Bioorganic & Medicinal Chemistry 巻: 20 ページ: 5844-5849
  • DOI: DOI:10.1016/j.bmc.2012.08.001
  • 査読あり
• [雑誌論文] Establishment of the monitoring system which modulates the mRNA processing (2012)
  • 著者名/発表者名: Fujita, K.; Okamura, M.; Nishimoto, S.; Kurihara, T.; Momma, K.; Miyamae, Y.; Kambe, T.; Nagao, M.; Narita, H.; Masuda, S
  • 雑誌名: Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry 巻: 76 ページ: 1248-1251
  • DOI: DOI:10.1271/bbb.120226
  • 査読あり
• [学会発表] バンウコンからのPPARγアンタゴニスト変換活性物質の探索 (2012)
  • 著者名/発表者名: 宮前友策、吉田光多郎、大寺杏奈、仲井奈緒美、王健一、秋田徹、前嶋一宏、森直樹、入江一浩、神戸大朋、増田誠司、永尾雅哉
  • 学会等名: 新規素材探索研究会
  • 発表場所: 新横浜フジビューホテル(神奈川県)
  • 年月日: 20120000
• [学会発表] 抗線維化物質テトランドリンの肝星細胞におけるマクロリポファジー制御 (2012)
  • 著者名/発表者名: 宮前友策、仲井奈緒美、翁長彰子、韓〓奎、礒田博子、芦田久、神戸大朋、増田誠司、入江一浩、永尾雅哉
  • 学会等名: 日本ケミカルバイオロジー学会第7回年会
  • 発表場所: 京都大学(京都府)
  • 年月日: 20120000
• [学会発表] 抗線維化物質テトランドリンによる肝星細胞でのマクロリポファジー制御 (2012)
  • 著者名/発表者名: 宮前友策、仲井奈緒美、翁長彰子、韓〓奎、礒田博子、芦田久、神戸大朋、入江一浩、永尾雅哉
  • 学会等名: 日本農芸化学会2012年度大会
  • 発表場所: 京都女子大学(京都府)
  • 年月日: 20120000
• [学会発表] ヤセウツボ(Orobanche miner)由来化合物のアミロイドβ凝集阻害活性に関する研究 (2012)
  • 著者名/発表者名: 栗栖真奈美、宮前友策、村上一馬 、Han Junkyu、礒田博子、入江一浩、繁森英幸
  • 学会等名: 日本農芸化学会2012 年度大会
  • 発表場所: 京都女子大学(京都府)
  • 年月日: 20120000
• [図書] カフェオイルキナ酸は神経細胞保護作用を持つ (2012)
  • 著者名/発表者名: 韓〓奎、宮前友策、繁森英幸、礒田博子
  • 総ページ数: 77-79