研究課題/領域番号 |
23890072
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
横川 英明 金沢大学, 附属病院, 特任助教 (70608695)
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キーワード | サイトメガロウイルス / アカントアメーバ / レーザー生体共焦点顕微鏡 |
研究概要 |
本年度は、重症角膜感染症症例(アカントアメーバ角膜炎症例とサイトメガロウイルス角膜内皮炎症例)について、レーザー生体共焦点顕微鏡(HRT2-RCM)、前眼部光干渉断層計、PCRの各検査データを収集して、解析に取り組んだ。 その結果、サイトメガロウイルス角膜内皮炎患者において、レーザー生体共焦点顕微鏡を用いて、サイトメガロウイルスに感染した内皮細胞(owl's eye細胞、高輝度円形沈着物)の診断的価値を明らかにし、American Journal of Ophthalmology誌に発表した。さらに、owl's eye細胞の広範囲マップを作成した。Owl's eye細胞と細隙灯顕微鏡でのコインリージョンとの相同性をスーパーインポーズ法にて検討したところ、owl's eye細胞とコインリージョンは同一物を観察していることが強く示唆された。 一方、アカントアメーバ角膜炎の遷延感染症例のレーザー生体共焦点顕微鏡所見を解析したところ、アカントアメーバシストのボウマン層への侵入が発見され、共焦点画像所見から遷延感染の有無が診断できることを明らかにした。さらに解析をすすめて論文を完成させる予定である。 本年度の研究は、サイトメガロウイルス角膜内皮炎やアカントアメーバ角膜炎の早期診断および治療方針決定に役立つと思われ、意義あるものである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度中に研究成果を臨床系眼科海外雑誌に発表することができ、またデータ収集も予定どおり行えた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、本年度中に収集した共焦点顕微鏡画像、光干渉断層計画像、臨床所見などのデータを用いて、統計学的解析や画像解析を行い、論文執筆・投稿する予定である。
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