アデノシン産生酵素 CD73 分子のノックアウトマウスにマウス歯周病モデルを惹起することにより、同分子の歯周炎における役割を明らかにした。一方で、同マウスより単離した骨芽細胞は野生型マウスに比して、その分化能が低下していることが明らかとなった。また、IL-1beta 刺激により骨芽細胞の A2A アデノシン受容体の発現が低下する一方で、A2B 受容体は発現が上昇した。さらに CD73 強発現骨芽細胞では RANKL の発現上昇を認め、同発現は IL-1beta 刺激により増強された。以上の結果よりアデノシンが炎症性骨破壊に関与している可能性が示唆された。
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