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2012 年度 実績報告書

IRF4のメタボリック症候群における慢性炎症制御機構と創薬への展開

研究課題

研究課題/領域番号 23890116
研究機関岡山大学

研究代表者

江口 潤  岡山大学, 大学病院, 助教 (60616366)

研究期間 (年度) 2011-08-24 – 2013-03-31
キーワードメタボリックシンドローム
研究概要

A.IRF4欠損マクロファージの表現形の解析
IRF4欠損マウスの腹腔内マクロファージは野生型と比較し脂肪酸誘導性炎症性サイトカインの産生は増加した。また、IRF4を過剰発現させると、脂肪酸誘導性の炎症性サイトカインの産生を減少させた。
B.IRF4欠損マクロファージと培養脂肪細胞の共培養系を用いたインスリン感受性の検討
IRF4欠損マクロファージと共培養した脂肪細胞では、野生型マクロファージとの共培養と比較し、インスリン応答性の糖取り込みの低下、インスリンシグナルの減弱を認めた。また、IRF4欠損マクロファージにIRF4を過剰発現させ、脂肪細胞と共培養を行うと、共培養した脂肪細胞でのインスリン応答性の糖取り込みは上昇し、インスリンシグナルは増強した。以上より、IRF4欠損マクロファージは脂肪細胞へインスリン抵抗性を惹起することが明らかになった。
C.マクロファージ特異的IRF4欠損マウスにおける全身の糖代謝、インスリン感受性の検討
マクロファージ特異的IRF4欠損マウスは高脂肪食下で野生型マウスと比較し、より強いインスリン抵抗性を示した。マクロファージ特異的IRF4欠損マウスの脂肪組織では野生型マウスと比較し、マクロファージの浸潤が有意に増加していた。また、マクロファージ特異的IRF4欠損マウスの肝臓、骨格筋、脂肪組織において炎症に関連した遺伝子群の発現上昇やインスリンシグナルの減弱を認めた。これらの結果より、マクロファージ特異的IRF4欠損マウスの脂肪組織、肝臓、骨格筋といったインスリン感受性臓器において慢性炎症が増幅しているため、より強くインスリン抵抗性を呈したと考えられた。マクロファージIRF4は、高脂肪食負荷で誘導される慢性炎症に対して抑制的に働く転写因子であり、その発現低下がメタボリック症候群における慢性炎症の発症に関与している可能性があると考えられた。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] メタボリック症候群におけるマクロファージIRF4の病態生理学的意義

    • 著者名/発表者名
      江口 潤
    • 学会等名
      第55回日本糖尿病学会年次学術集会
    • 発表場所
      横浜市
  • [学会発表] レプチン遺伝子の発現を制御する新規転写因子の同定

    • 著者名/発表者名
      江口 潤
    • 学会等名
      第33回日本肥満学会
    • 発表場所
      京都市
    • 招待講演

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公開日: 2014-07-24  

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