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2012 年度 実績報告書

異なる貪食ターゲットによって惹起されるファゴソーム形成過程の相違点の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23890144
研究機関福岡大学

研究代表者

藤井 誠  福岡大学, 医学部, 講師 (30398086)

研究期間 (年度) 2011-08-24 – 2013-03-31
キーワードファゴサイトーシス / ライブセルイメージング
研究概要

マクロファージ等の食細胞による病原菌や外来異物の貪食は、生体防御の観点から非常に重要である。近年、貪食ターゲットの違いにより、貪食された異物の分解速度や、抗原提示に差があることが明らかとなりつつあるが、その分子機構の差異は不明な点が多い。そこで本研究では、異なる貪食ターゲットによって惹起される貪食過程と細胞内小胞輸送に関与する低分子量GTPase、Rab35の機能相関の解明を目指して以下の研究を行った。
異なる貪食ターゲットとして、前年用いた酵母由来Zymosan粒子(TLR2介在性自然免疫モデル)、C3bオプソニン化Zymosan粒子(CR介在性モデル)に加え、ポリスチレンビーズ(アポトーシス細胞の貪食モデル)、IgGオプソニン化ビーズ(FcR介在性モデル)を用い、Rab35ノックダウンマクロファージ(Rab35 KD)における貪食活性をコントロールと比較した。Rab35 KDの貪食活性は、C3b-Zymosan粒子、ポリスチレンビーズでは明らかな差が見られなかったのに対し、Zymosan粒子ではコントロールの1/3程度、IgG-ビーズでは1/2程度に抑制された。これらの貪食ターゲットによって形成される貪食小胞へのRab35の局在をGFP-Rab35を用いて観察したところ、Rab35の貪食小胞への移行と貪食活性に相関が見られた。これらの結果から、Rab35は、TLR2やFcRを介した貪食過程では、重要な役割を果たしていることが明らかとなった。
この様に、異なる貪食ターゲットによって惹起される分子機構の差異を一つずつ明らかにすることは、様々な感染症や自己免疫疾患といった免疫異常の分子メカニズムの解明やこれらに対する治療法、創薬の開発に結びつく事が期待され、非常に重要である。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] マクロファージにおけるファゴサイトーシスへのRab35の関与: 異なる貪食ターゲットの取り込み機構での差異について2013

    • 著者名/発表者名
      石川 有里恵, 川合 克久, 藤井 誠, 江上 洋平, 荒木 伸一
    • 学会等名
      第118回日本解剖学会
    • 発表場所
      香川
    • 年月日
      20130328-20130330
  • [学会発表] Photo-activatable Rac1を用いてマクロパイノサイトーシスの形成・成熟過程を制御する2012

    • 著者名/発表者名
      藤井誠、荒木伸一
    • 学会等名
      第35回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      20121211-20121214
  • [学会発表] Photo-activatable Rac1を用いたマクロパイノサイトーシスの光制御2012

    • 著者名/発表者名
      藤井誠、荒木伸一
    • 学会等名
      第6回トランスポーター研究会九州部会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      20120901-20120901
  • [学会発表] Control of macropinocytosis by Photo-manipulation of Rac12012

    • 著者名/発表者名
      Araki, N., Fujii, M., Kawai, K. and Egami, Y.
    • 学会等名
      14th International Congress of Histochemistry and Cytochemistry
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      20120826-20120829
  • [学会発表] 光制御Rac1を用いたマクロパイノサイトーシス過程におけるRac1活性の役割解明2012

    • 著者名/発表者名
      藤井誠,荒木伸一
    • 学会等名
      第65回薬理学会西南部会
    • 発表場所
      熊本
    • 年月日
      2012-11-23

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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